私は、日本にいる家族や親しい友人たちから遥か遠く離れてアルコール依存症の夫と二人暮らし。

 

独身時代、イギリスで学生やアルバイトをしていた頃は何でも話せる友だちがすぐ出来たけど、社会人になってしかも結婚してからはなかなかそうも行かない。

 

平日は職場と自宅の往復、休日は夫が遊び相手をしてくれる。そうなると必然的に新しい出会いもなくなるし、独身時代のように積極的に友達作りにも励まなくなる。

 

そんな中、夫がアルコール地獄へ転落。

 

夫も当時を振り返って孤独だったと言うが、私も夫に負けないくらい孤独だった。

 

日本にいる親友には状況を話してはいたものの、やっぱり物理的に遠いからイマイチ伝えきれないし、友達もこちらの様子を伺えないから雲をつかむような話だったと思う。せっかく話を聞いてもらってもなんか消化不良と言うか・・・。

 

それは私の母親に対しても同じだった。

 

母親にはそれとなくアルコールの問題があることを話していたが、心配性の母の性格を考えると事細かには言えなかった。だって、母親にとってイギリスは未知の国。そんなところにいる娘が窮地に立たされているって知ったら、ただいたずらに心配するだけ。だから、「元気でうまく行ってる」としか言えなかった。もし私が日本にいて、それも実家の近くに住んでいたらどれだけ心強く感じられ、母親に話を聞いてもらい、時には「実家へ帰らせていただきます」宣言にも協力してもらえたのにと思う。

 

また、ソーシャルワーカーに家族会の存在も聞いていたけど、言葉の壁があったり、そもそも日々の生活を回すので精一杯で、見知らぬ世界に入っていこうという元気さえなかった。

 

孤独の闇は深い・・・。