新年2冊目にして傑作に当たる



桐野さんの意気込みと作家としての使命感のようなものを感じた、また、前回読んだ『日没』とは全く異なった作品。この作家さんが好きになりました。

連合赤軍の話は、例によって無知な私は最近特番で見たくらいで、あさま山荘事件はリアルタイムでライブ放送を見た記憶がありますが、その前に起こったことだったのですね。『総括』という言葉の意味もこの本を読みながらわかりました。

永田洋子死刑囚の弁護士となった大谷恭子さんの解説がまた、心を打つもので、この文庫本は素晴らしいと思いました。

私は蜘蛛がこの世の中で1番苦手な生き物なのですが、この作品を読んで少し見方が変わるといいなと楽観的に考えていますが、できればこの家で会いたくありません。もし、味方に変化があれば桐野さんの力量は説明のできないほどのものだと証明されたことになります。

上手いなぁ、それにしても。
評価    💮