「カルテル」とは、同一産業の企業同士が、互いの利益のために協議して,価格の維持や引き上げ、生産の制限、販路の制定などの協定を結ぶことをいいます。
 

このような行為は、企業による不当な市場支配につながり、消費者の利益を損ない、ひいては経済の健全な発展を阻害します。そこで、独占禁止法はカルテル行為を原則として禁止しています。
刑事上は「5年以下の懲役又は500万円以下の罰金」に処されます。れっきとした犯罪です。
 
 
公正取引委員会のHPに、カルテルの典型例が掲載されているので、ご紹介します。
 


2007年、大手旅行業者5社は、岡山市の公立中学校がその年に実施する修学旅行について、貸切りバス代金の額、宿泊費の額、企画料金の料率、添乗員費用の額の基準を設けることに合意しました。
 
この合意は「カルテル」の典型例です。

公立中学校の側から見れば、どこの旅行会社に依頼しても、旅行業者間で取り決めた基準以上の費用がかかってしまいます。

公正取引委員会による調査の結果、大手旅行業者5社の行為は「カルテル」(不当な取引制限)にあたるとして、排除措置命令が下されることになりました(2009年7月10日決定)。

上で例示した「大手旅行業者5社」は、いずれも全国に名を知られた大企業です。
社内には相応のコンプライアンス体制があったはずです。

しかしながら、大会社の場合、例えば、

①各支店の責任者に独禁法のコンプライアンス意識が欠如しており、

②東京本社の監査部門による監査が支店に行き届いていなければ、

支店責任者の主導による「カルテル」が発生してしまう可能性があるので、注意が必要です。



 この件については、より詳細な分析記事を、「株式会社バリューアップジャパン」様のサイトに掲載させていただいています。
 ご一読いただければ幸いです。


社会常識としての独占禁止法⑧ ~カルテル~
https://www.valueup-jp.com/2020/10/21/column-vol12/