種のない植木鉢にいくら水をあげても、
芽は出ない。
カウンセラーからいくら大丈夫だと
言われても自己否定が終わらないのは、
自己肯定感が皆無だから。
それを知らずに延々と肯定の言葉を
かけられても、
花は咲かず、芽は出ない。
カウンセラーが悪いわけではない。
カウンセラーは知らないのだ、
あなたに自己肯定感のカケラすら
ないことを。
そして、
カケラがある前提での育て方しか
教わっていないのだ。
どんなに優秀な人でも、
知らないことはできない。
翻って、
自己を肯定できないあなたが
悪いわけでもない。
あなたは幼少期に種をまいて
もらえなかっただけなのだ。
あなたの落ち度ではないんだ。
今まで数えきれないほど、
自分を否定し責めてきたことだろう。
死んで何もかも終わらせて苦しみから
解放されようと思ったのも、
十回や二十回どころではないはずだ。
想像を絶するほど苦しんだことだろう。
絶望に押し潰されたことだろう。
希望のない未来に心を
締め付けられたことだろう。
身体を傷付けこともあるだろう。
周囲に八つ当たったことだろう。
いったい今まで何年途方に暮れただろう。
何度悲しみのあまりに
胸が張り裂けたことだろう。
わかってもらえない。
認めてもらえない。
大切にしてもらえない。
愛してもらえない。
幸せなんてどこにもない。
私だけ。
もうダメだ。
疲れた。
死にたい。
死んで何もかも終わらせて
楽になりたい。
そう思って当然なんだ。
そう思うことしかできないのは
当然なんだ。
あなたが悪いわけではないんだ。
あなたは何一つ悪くないんだ。
それどころか、
そんなボロボロの精神状態で
よく今日まで死なずに生きたよ。
よく頑張った。
本当によく頑張った。
もう自分を否定しなくてもいいよ。
もう自分を責めなくてもいいよ。
つい否定しちゃってもいいよ。
うっかり責めちゃってもいいよ。
ちゃんとできなくてもいいよ。
泣いてもいいよ。
自分を肯定できなくてもいいよ。
自分のことなのにわからなくてもいいよ。
自分を愛せなくてもいいよ。
自分を大切にできなくてもいいよ。
今日まで本当によく頑張った。
ゆっくり休もう。
