30年間で300冊!
岩井俊二さん、小川糸さん、
益田ミリさん、といった日本文学を
韓国語に翻訳してきたクオン・ナミさんの本
「ひとりだから楽しい仕事」を読みました。
死ぬまで仕事をしたいとは思っているが、
仕事ばかりして死にたくはない。
韓国人の出版翻訳者(著者)と
日本人の字幕翻訳者(私)
同じ翻訳者として共感できる部分があったり、
出版翻訳の分野で知らないことを知ったりできました。
タイトルは100%出版社によって決められる
例に出されていたのは小川糸さんの
「洋食 小川」
韓国語版を出版する際に
「人生はしゃぶしゃぶ」というタイトルに
なりかけたそうです。
いやいや、それはないでしょ。
普段はあまり何も言わない小川糸さんでさえ
拒否したというエピソードが書かれていました。
私がこれまで担当した映像翻訳でも
タイトルは翻訳者ではなく
配信元かどこかが決める場合がほとんどでした。
変なタイトルがあった時
翻訳者のせいにされるのは、つらい・・・。
翻訳料の決め方
出版翻訳料はこうして決まるとか
クライアントとこんな会話をしたとか
かなり具体的な内容が書かれていました。
買い切りで支払われる場合と
買い切り+印税1%の場合
どちらが得か。
最初に翻訳料金を値切ろうとする会社とは、
その後の支払いや作業をめぐって
トラブルが起こりやすい。
まとめ
出版翻訳業界の裏側(?)を知ることができる
面白い本なので、翻訳者も
そうでない人でも楽しめると思います。