パックンがアメリカ出身のお笑い芸人ということは、知っている方が多いでしょう。
私が知らなかったのは、彼がハーバード大学卒業だということです。
それを知ったのはこの本です。
相方のマックンが言った一言をしっかりと聞いて受け入れたからこそ
パックンが芸人として成功できたという話がありました。
一般的に人の話を「聞く」だけでなく、
相手の気持ちに寄り添う「聴く」
質問という形で「訊く」
という様々な「きく」があることを説明しています。
その中で印象的だった言葉は
日本人は空気を読むことに一生懸命になりすぎた結果、
肝心の話の中身が理解できていないままでも
物事を進めていることが多いような気がします。
会話で相手の言っていることに不明な点があっても
それを詳しく尋ねるというよりは、感覚でなんとなーく分かったら頷き、笑って、話は進んでいく。
ということ場合が多いと私もまわりを見ていて感じます。
自分も無意識でいると、ついついそういった会話の仕方になってしまいます。
授業で分からない点があっても、手を挙げて質問できない。
周りに迷惑をかけたら悪いから、といって空気を読むせいで
中身が理解できていないまま授業が進んでいくこともそういった例の1つです。
「日本人は」と外国人が言い出すと、それだけでもう聞く耳を持たない人も多くいます。
でもそれはとても貴重な意見で、どんな意見もまずはしっかり聞いて
それについて考えてから反対意見を述べるなら述べたら良いのではないでしょうか。
データや情報、パックンの面白い視点がつまった、とても興味深い本です。
彼のファンの人もそうでない人も、ぜひご一読ください。