6月の洋書として Quiet をご紹介しています。
今回は第3章
New Group Think(新しい集団思考) と一人
91% of high-level managers believe that teams are the key to success.
上層部経営者の91%が、チームが成功の秘訣だと信じている。
1人よりも集団で仕事やプロジェクトに取り組むほうが良いという風潮があります。
アメリカでは、従業員の90%以上がオープンスペースで働いていて、
個人に割り当てられるスペースは、1970年代に比べて2010年には半分以下になっています。
日本では机を向かい合わせに並べて、仕事をするのが一般的です。
英語圏と言えば、個人のスペースが確保され、
同僚との間には、壁があるのをイメージします。
しかし、今ではアメリカでオープンスペースがそれほど多いとは驚きです。
Open-plan offices have been found to reduce productivity and impair memory.
オープンプランのオフィスは、生産性を減らし、
記憶力を弱めることが分かっている。
この集団思考というのは、職場だけでなく、学校でも同様で、
集団で学ぶ活動が増えているようです。
こういった近年の変化を、著者はNew Group Think (新しい集団思考)と言っています。
そしてこの傾向は、インターネットの台頭が影響していると言います。
1人1人の知力を共有することで、素晴らしいものを生み出すことができる。
しかし、著者が言うように、オンラインと、顔を合わせて何かをするのは違うことです。
この章にあるように、バイオリニストでも、チェスプレイヤーでも、
その中で抜きんでている人は、多くの時間を一人での練習に費やした人たちです。
1人で練習することで、自分が苦手な部分に時間をかけることができます。
集団で練習していると、人に合わせないといけないことが多くなります。
もちろん、一人よりも何人かが集まったときに、新しいアイデアが生まれることもあります。
しかし、集団思考があまりにも強くなりすぎて、
個人の力が最大限に発揮されないのは困ります。
これもまた、バランスを取るべきことなのでしょう。
次回は第4章をご紹介します。

