2020年3月の洋書として

 

The Danish Way of Parenting 

 

をご紹介しています。

 

 

 

7章

T Is for Togetherness and Hygge

Tは一体感とヒュッゲ

 

Hyggeとは

to cozy around together 

一緒に心地よく過ごすこと

 

健康や幸福度には、友人や家族との質の良い時間が関係しているという調査があります。世界で最も幸福な国としてデンマークが知られているのは、このヒュッゲの考え方がデンマークの文化の根源にあるからでしょう。

 

アメリカ人の著者が、デンマーク人の夫の家族や親せきと集まる際に、自分の文化との違いを感じたそうです。それは、みんながグループの中で上手く調和して、家族での喧嘩や争いがなく、穏やかだったこと。みんなそれぞれ悩みや問題などがあるはずですが、そういったものはその場に持ち込まず、その時をみんなで楽しむという姿勢がよく感じられたと言います。

 

人と何かを一緒にするというのは、ハッピーホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌されます。それはストレスを軽減し、信頼関係や絆といった感情を増やします。

 

そして友人がたくさんいる人は、免疫システムがよりよく働くという調査もあるようです。

 

出産直後の女性は、最も人の助けやサポートを必要としている時なのに、孤独になりやすいという部分を読んでとても納得しました。確かに私も出産して1か月は実家にいたものの、その後は夜までほぼ一人で赤ちゃんと家で過ごし、孤独を感じることがよくありました。

 

デンマークではこの時期に、同じような境遇の人同士が集まって話をしたりできるようにとサポート制度があります。赤ちゃんを出産すると、近所で赤ちゃんがいる家庭の情報を教えてくれるのだそうです。氏名や連絡先、子供の人数などが知らされます。そして連絡をとって、一緒に子供を遊ばせたりします。

 

日本では市町村から誰かが様子を見に来てくれたり、地域の子育てサポートの場に行って交流するというようなことはありますが、ここまで情報を知らせてくれるというのは、なさそうです。

 

 

デンマークのHyggeの考え方で、家族や友人と一緒の時間を大切に過ごしていきたいと思います。

 

Be in the moment together. 

その時を一緒に。

 

これでThe Danish Way of Parentingの紹介が終わりました。

 

いつも○月の洋書紹介と言って、その月に紹介が終わらず、月をまたいでしまうことがあるのですが、今回は月の前半に紹介し終え得ることができました。

 

この本は、とても読みやすくて、洋書をあまり読んだことがない人にもお勧めです。

3月の洋書としてもう1冊できたら紹介する予定です。

 

次回をお楽しみに。