明後日から十二月、今年もいよいよ始まりますが、毎年この時期に寒波到来で、厳しい寒さに見舞われます。
今年も12月に入ってから、寒波が入り1月中旬の気温になる予想も出ております。
禅宗の僧堂では、12月1日から8日未明まで「臘八大摂心」が行なわれます。
なんと、一週間を一日と見なして坐禅を行います。
「摂心」とは「心をおさめる」ことで、つまり坐禅のことですが、特に一日中坐禅をすることを意味します。
お釈迦様は、菩提樹の下で7日間の坐禅の後、12月8日の未明にお悟りになられました。成道にならって、修行道場では一週間坐禅三昧の行を行います。
師僧が、修行時代に体験され、まさに命がけの厳しい行であったとのお話を伺いました。僧堂では、坐禅の時間を一回40分とし、線香一本が燃え尽きる時間ではかり、1柱といいます。
朝3時の起床から、40分坐り10分間の「経行」(きんひん)という歩く禅行を行い、その後10分でトイレなど済ませ、この坐禅を17セット夜まで黙々と続けます。
それが一週間続き、想像を絶するような厳しい行です。
私もこれまでは、在家として時間の許す範囲で坐っておりましたが、来年の12月には修行道場でこの行を体験しますが、以前読んだ書物でこの行について書かれおり、私もいつかこの行を体験したいと思い、それが現実のものになろうとは、思いもよりませんでした。
道元禅師の坐禅は、「只管打坐」であり、「ただひたすら坐る」という意味で、「それになりきること」であり、体と心が一つになることです。
背筋を真っ直ぐに伸ばし、微動だにせず黙々と坐り続けます。
この、「臘八大摂心」こそ私に修行の尊さを教えていただける、修行の醍醐味を来年から体感できる喜びを、今から噛み締めて精進いたします。