『ニュアンスの違い』 第3文型⇔第4文型の書き換え  意味は同じではない! | 【英単語学習】阪本研究所 SK laboratory

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阪本研究所 代表 Kazuyoshi Sakamoto

『ニュアンスの違い』 第3文型⇔第4文型の書き換え  意味は同じではない!

 

 

 

 

アルファベット各26文字それぞれに『こころ』(=意味)を持っていて、それを知れば、単語を覚えるときに大きく役立ちます。

 

という内容を先の記事で紹介させて頂きました👇

 

 

 

 

 

 
 
 
文法にも「こころ」があるようです。
 
 
力と方向を表すのが前置詞ですが、この前置詞を単語と単語の間に挟むことによって、単語と単語に距離ができます。
 
 
距離=意味を弱める➡プロセス的な意味(動作が途中、動作が完了していない)を表します。
 
 
 
 
 第3文型⇔第4文型の書き換え  『ニュアンス』は同じではない!
 
 
● 第3文型と第4文型は書き換えができます。意味は同じです。
 
・第3文型 : I gave the book to him. 
 
 
 ・第4文型 : I gave him the book.
 
 
 
英語の授業で文型を習ったとき、公式のように覚えました。
 
 
「意味は同じです。」と書きましたが、実は同じ意味ではないのです!
 
 
・第3文型 : I gave the book to him. 
 
彼が本を受け取ったかどうか不明


 ・第4文型 : I gave him the book.
 
(彼は本を受け取った)
 
 
 
 
今まで長い間。英語を使った仕事をしていますが、新入社員の頃、これを知らなかったのです。3文型と4文型を公式的に書き替えができ、意味はまったく同じと信じてました。
 
逆に前置詞の「to」がある3文型方が、むしろ、4文型より、彼に渡したことを確実に強調すると思ってました。
 
 
これは間違いです。
 
実際は、
第4文型は結果的意味合いが強く、他動詞がその目的語に強い影響を与えます。
 
 ・第4文型 : I gave him the book.
 
その本(the book)が彼に(him)に確実に渡したよ。彼はその本をもう既に手にしているよ。というgaveの動作が「完了」していることを表します。 *英文法の「完了」の意味ではなりありません。
 
結果的意味合いが強い=途中ではなく、その動作は済んでいる。
 
 
 
・第3文型 : I gave the book to him. 
 
 
第4文型を第3文型に書き換えると「to」が発生します。単語(book)と単語(him)の間にあるこの「to」は、「~へ」の方向を表す意味であり、この前置詞が挟まれ、距離ができるために、第4文型のgaveのような結果的意味合いが弱まります。
 
 
 
・第3文型 : I gave the book to him. の「こころ」は、
 
「プロセス的(途中)」な意味合いとなります。日本語で書くと、「私は、その本を彼に渡したよ。」となるので、日本語だけを読むと「こころ」が伝わってきません。本は彼に渡って、彼はその本を手にしている。になってしまいまいます。
 
 
実際、この「I gave the book to him. 」の英語のこころは、「とにかく自分(I)の手元にはないよ。」の意味であり、彼が実際にその本を受け取ったかどうか、手にしているのかどうかについては不明という意味です。
 
 
 
 
◆新入社員のときの実話
 
今となれば長い間、英語を使う仕事をしてきたことになりますが、新入社員の頃、英文法を間違って理解していたために上司から叱れたことがたくさんあります。
 
メーカーで貿易関係の仕事をしていました。
米国A社から部品を有償支給で輸入し、それを自社で一部加工して、さらに欧州のB社で加工し完成品としてA社に輸出するというビジネス形態です。
 
 
当然ながら、自分が担当する仕事はこれだけではなく、大量に与えられました。「若い間は仕事に慣れるために出来るだけ多くの仕事を担当したほうがいい」とアドバイスされ。。今で言えば「ブラック企業」になるでしょう。
 
 
新入社員の半年は海外出張はなく、海外企業とのメールまたは電話でのコレポンがほとんどの業務。時差があるので毎日、帰宅してからも仕事をしていました。
 
上司から指示されたのは、「相手が一番気にするのは「納期」だ。納期遵守は信用。とにかく、相手には返事を早く返せ!」と毎日言われました。

英文でメールするのですが、上司から言われて今でも頭に残っているのは、「俺たちはメーカーの人間だ。英語の先生を目出しているわけではない。かっこいい英文はいらない。5W1Hに気をつけて、余命な形容詞や副詞は出来るだけ省け。短く分かりやすい明確な英文で相手に返せ!」ということ。
 
 
米国のA社に、我々が加工した部品はもう既にB社に送ったよ」の意味を使えるために英文でメールした。その自分が送ったメール文章の中に下記の「We gave our parts to B company. 」がありました。
 
メールはCCで上司にも送っていたので、それを上司が発見して、
 
 
「お前、B社は我々の部品、もう受け取ってるんだろ?なぜ、こんな遠回りな表現メールしたんだ?」
 
「はい。もう我々の会社からは出荷されて、B社に渡ってるので、大丈夫の意味を込めてメールしたのですが。。」
 
 
「これじゃ、相手のA社からメール来るよ。B社が受け取ったかどうか確認してくれって。。。 We gave B company our parts. 、これでいいんだよ。」
 
 
 
実際、当時の僕は、1つ1つの単語がもつ「こころ」と文法を細かく理解していなかったためにこのような間違った理解で、はっきりしない表現、どうちらともとれる表現をしていたため、再度確認のメールが多かった。それが自分で仕事を忙しくしていた。
 
つまり仕事の要領が悪かったのだ。
 
 
最初から英語ができたわけではありません。社会人となり会社で上司に叱られながら教育してもらったのです。
 
授業料の費用を半分出してもらい、会社から英語学校にも行かしてもらいました。 
 
社会全体が「新入社員の教育をする時間と余裕」があったのかもしれません。よい時代だったと思います。
 
 
そんなこともあって、失敗した実話を書いていきます。英語学習に少しでも参考になれば幸甚です。