『Enjoy』は2019年リリースされた『君La’しく』のB面。
カセットかよwそこはせめてカップリングとかC/Wと言う方がまだ現代に近くない?
いや、ここはあえてB面でいきます。タイトル曲の『君La’しく』と対をなす/背中合わせの曲だと思うから。
この曲の歌い手は、「ヒット曲も無く、30年…」といつも自虐的に言うが、『Enjoy』は私の中では大ヒット曲ですよ!そしてきっと、私の中だけではないだろう。
ヒロイックでキャッチ―だがわずかにメランコリックが勝つ諸星サウンド。氏の生き様と独特の言葉遣いから生まれる直球とカーブを織り交ぜた愛のある歌詞。
壮大にドラマチックに展開しながら、スコン!と塩対応で終わるラスト。
いいねえ♡聞きどころ満載だよ。
『Enjoy』は私がコロナ禍のご近所散歩街道で最もヘビロテした曲のひとつだ。
ちなみに『So What』(特にEnglish ver. 英語版には日本語版にはないジャブがラスト近くにある)や『Junk Beat』なども鬱憤を蹴散らしながらひとり散歩したい時におすすめ♪
『Enjoy』は、インストがこれまたいい。前にもどこかで言った気がするけど、私はインストでもドラマが成立する音楽が好き。もちろん歌詞と諸星さんの声が入ってこその完成系なのだけど、歌ありはどうしてもフロントマンの声に心身を持って行かれがち。少し冷静になったり背景に思いを馳せたり想像力を働かせたい時は、インストの方を聞くこともよくもある。
パーソナルでクローズドな『君La’しく』よりも『Enjoy』の方が汎用性があるというか、色々なドラマが広げられやすそうだな…っていうのもどこかで書いたっけ。
CD版の完成度は非常に高く、私ならタイアップに使うのに!と思うくらいの可能性を感じる。ライブで歌っても盛り上がる。
近年のライブではCD版から少し離れてアレンジを加えて歌われることが多い。スタンドマイクを巧みに使ったり、ストリート系にリブートしたり。
そして、さらなる進化を遂げていく『Enjoy』。諸星さんのショーマンぶりの代名詞のような名盤になったと思う。
諸星さんは、どこに目線を置いていいのか迷うほど全身が魅力の塊だ。均整のとれたスタイルやパワフルで器用な足元にも、真剣にものづくりをしている職人のような表情にも、目を奪われる。
もちろん逞しい腕にも繊細な指にもチラ見せしてくれるお腹にも綺麗な白い歯にも目を奪われる。芸能人は歯が命ってCMあったよねえそれみたいに綺麗ねえ♡と見惚れて、CM張本人であることに少し後から気づく有様。
もっとパノラマビューみたいな視野と、一度見たシーンを何一つ忘れずに焼き付ける脳の機能が欲しいなあ。
この先もずっと歌い続けてほしいです。