昔好きでよく聞いていた曲なのにアーティスト名や曲名が思い出せない、CDは実家のどこかに埋もれていたっけ…みたいなことがたまにある。実をいうと結構ある。なかなか気軽に実家にも顔を出せないこのご時世、思い出した(うろ覚えのキーワードを打ち込んで検索したりYouTubeなどの助けを借りながらたどり着いた)時に備忘録を書いておくことにした。書いたらしばらくは忘れないだろうから^^;
今日の一曲、備忘録。日本では2006年にリリースされたアルバム"Jukebox"のタイトルトラック。2006年、わーもう15年前になるのか…
Jukebox (Bent Fabric)
ジャンルでいうとダンス、クラブミュージックになるのかな。でもイケイケ過ぎず、どこかコミカルで、軽快なピアノが親しみやすいポップに寄せてくれて、クラブ活動に縁がない人にも楽しい曲だと思う。
Bent Fabric(ベント・ファブリック)はデンマーク出身のピアニスト、作曲家です。
1950年にレコード会社メトロノーム・レコードを創設。1962年には"Alley Cat"がビルボードチャート7位に入る大ヒット曲となり、グラミー賞を受賞しました。
Alley Cat (Bent Fabric)
それから実に40年以上経ってから、"Jukebox"で再びブレイクし、2006年に日本にも上陸します。
06年当時のタワーレコードのインタビューファイル。
ファットボーイ・スリムが引き合いに出されることもあるって書いてあるけど、ファットボーイ・スリムも好きでよく聞いてたな^^
シングル"Jukebox"は、日本ではソフトバンクのCMに起用されたので聞いたことある!という人も多いと思います。私もたぶんその時に耳にしてアルバムを買ったのだったか。CD屋さんに置いてある、おすすめCD(視聴可)みたいのを聞きまくっていた時期もあるから、それで知ったのかもしれない。
名前からなんとなく英語圏のアーティストなのかなと思ってたけど、本名はBent Fabricius-Bjerreで、Bent Fabricという名前は、アメリカのマーケットを意識して読みやすくしたアーティスト名だそうです。
実はBentがデンマーク出身だということを、私はこの記事を書くにあたってググって初めて知りました…CD持ってたはずなのに…何も読んでなかったんだろうか--;
今はちゃんとUNIVERSAL MUSIC JAPAN のサイトを読んでいます(笑)
15年前はこの曲かっこいいねーくらいでBent Fabric自身を詳しく知ろうと思わなかったけど、今はこのアーティストのプロフィールが色々と興味深い。
「デンマークの有名なIRMAというスーパーマーケットのために作曲、演奏、プロデュースをずっと担当し続けている」
えーそうだったの?!コペンハーゲンのIRMA(イヤマ)は一度行ったことあるけど、かかってた音楽は全然覚えてないな^^;
最近になって久々に見た"Jukebox"のYouTubeのコメント欄にRIP(安らかに眠れ)と並んでいて、お亡くなりになっていたことも初めて知りました。
15年前の時点ですでにご高齢だったBent Fabric。
アルバム"Jukebox"は、正確にはBent Fabricと、同じデンマーク出身の年若いポップミュージシャンたちによる共作ですが、「80代の現役ピアニストのダンスミュージック!」と注目された作品です。
1924年12月7日生まれのBent、2006年のアルバム発売当時で81歳。
この曲を初めて聞いた時、え!?80代の人の作品なの!?ホントに!?って驚いたことは覚えています。
でも今は、作品を見た/聞いただけでは何歳の人がつくったのかわからないということって結構あるんじゃないかと思っている。若いから未熟だろうとか、年だから古くさいんだろうとかいう思い込みは、できれば無い方がいいんじゃないかなあ。まあそれがあるから、時としてこういう驚き、固定観念をふっ飛ばされる面白みもあると言えるが^^
いくつになってもパワフルで、瑞々しい感性を持ち、「時」や「歳」といった常人がとらわれがちな枠を超えてくる人はいるんですよね。自分より年上でもずっとアクティブでクリエイティブな人たちを見てきて、そう実感しています。
誰しも年を重ねれば、体力が落ちたり老眼になったりパパイヤの種を取って実の方を捨ててしまうようなこともあるだろうが、それでも、アート、音楽、ものづくりへのモチベーションやチャレンジ精神、具体化する才能を持ち続け、進化し続ける人たちはいる。ああなんとも心強い。
Bent Fabric氏は2020年7月28日永眠、95歳でした。RIP。