全国で新型コロナウィルスの感染が拡大している今、振り返るべき瞬間なのかわからないが、今日は5月に緊急事態宣言が解除されたちょっと後にさかのぼった話をしてみたいと思う。

 

2020年5月25日、全国で緊急事態宣言が解除されたが、だからといって私はすぐには街に繰り出さなかった。しばらくは引き続き、散歩や近所の買い物くらい。不要不急の外出は避ける生活。

 

抑え込んでいたのか本当に欲がなかったのかわからないが、とにかく外に出てあれがしたいこれがしたいという強い欲求が特になかったのである。すぐに経済を回す側になれず不甲斐なくも思ったが、もう解除して大丈夫なの?と訝しく思う気持ちの方が強かったと思う。

 

それでも、解除されたらやりたいと思っていたことがひとつあった。

 

郵便局に行く!

そして、諸星和己さんのファンクラブ『Pin,K』の入会申し込みをするのだ!

 

そう、私は昨年の12月からこのブログでかーくんかーくん書いているくせに、ファンクラブに入ってまだ半年も経っていないのです。色々思うところはあり、今こそすべてなんてきれいごとかもしれないが、今!私には今!今こそだよ!という声が、ステイホーム中に大きくなった次第。

 

ちなみにわたくしPin,K(ピンク)の読み方も知らず、しばらくピン、ケーと読んでいました。誠に申し訳ございません。

 

たまにクレジットカードの端末にPIN OKって出るタイプがありますよね。これはもちろん、パスワードオッケーでーすって意味ですが、これがPINKに見えてきて、買物をする度ちょっとなんなの誘ってるの?って思うほど空目がひどくなった。もう入っちゃいなよ。ってことなんだと思った。←?

 

会員証と、(私にとって)初めての会報が届いた日のことは忘れない。

 

当時私はまだほとんど引きこもりの生活で、実を言うと仕事も開店休業状態に近く、下手くそな絵を描いては紙を無駄にし、たまに近所に散歩に出ることくらいしかしていなかった。(こう書くとやさぐれ感が漂うかもしれないが、意外と楽しんでもいましたよ。出社しなくていい日々懐かしい―!笑)

 

その日も散歩に出ようと外に出た。そしてポストを覗いた。封筒が見える。

…!!

来てるっ!!

 

逸る心を抑えて私はその封筒をバッグに入れてそのまま散歩に出た。ちゃんと歩いて、買物して、帰ってから開けよう!

 

この日はいつもの散歩道が違って見えた。いつのまにか季節が進み、前とは違う花々が咲いていることに気づく。まあっなんて綺麗なお花さん!本当にこれくらい浮かれていた。私がこんな状態になるのは珍しい。人目がなかったらスキップしたかったよ。意外と人目のある散歩道だったんだ。でもコロナ渦なのにスキップしたくなるってだけで貴重な日だと思う。

 

私の頭にも花が咲いていたのだろう。浮かれたまま帰宅し封筒を開ける前にしっかりと手を洗い、と、ここまでいいが、気付いたらハンドソープで顔まで洗っていた。…ま、まあ、いいか…(?)

 

私はたぶん子供の頃光GENJIのファンクラブにも入っていたのだと思うが、申し訳ないがあまり覚えていない。ファンクラブに入るのはそれ以来である。

 

初めて手にしたかーくんのファンクラブの会報は、かーくんのあたたかくて力強い言葉に溢れていた。私は離れていた時期が長いから、何度も驚かされる。かーくんは一体いつのまにこんなに素敵な大人になっていたんだろうって。

 

感染症蔓延時代なんて良いわけがない。早く終わってほしいですよ。でも、こんな時代だからこそ、浮彫になることもある。この人についていきたいと思えるかどうかがはっきりとわかる。そして、平時には出会えない、深く深く刻まれる言葉にも出会うのだと思う。

 

 

どうして今日これを書きたくなったかというと、まあ今日が似たような日だったからです。顔はちゃんと洗顔料で洗いました。そこは学んだ。

 

かーくんが奏でる言葉を見るにつけ、ああこの人は本当に芸術家なんだなと思う。誰にも真似できない独自のスタイルがあって、実年齢と比べて常に若すぎるし老成しすぎている人。本気で本を書くべきだと思うよ。

 

 

次に会えた時にはやはり泣いてしまうのだろうか。ハラハラときれいに泣ければまだいいが、無様にわあわあと泣き散らかさないだろうか。

 

そんなことを考えるだけですでに目からボタボタ水が落ちてきて、犬になれたら遠吠えできるのに、と思った。