2つ目。
この前彼女に連れられて、マイケルジャクソンの映画を観に行った。
彼女はこの映画が大好きで、これで3回目らしい。
僕はマイケルのことは詳しくないし、あまり音楽も聞かないので、彼女と同じように楽しめるとは思わなかったが、楽しみにはしていた。
しかし、恐怖を感じることになるとは思わなかった。
最後のシーン、マイケルのライブで興奮しすぎて気を失った女性が警備員に何人も運び出されるシーンがあったが、あの場面に全く共感できず、恐怖を感じた。
理性を持った人間が我を忘れ、気を失い全て無防備に曝け出すなんてあり得るのだろうか。
まるで宗教じみていて、何か洗脳でもされているのか、同じ人間だと思えなかった。
ライブとはあんな感じなのだろうか。
熱狂的なファンの女性はマイケルにならなんでも許してしまうのだろうか、一緒に死んでくれと言われたら死ぬのだろうか。
推し活や、涙を流して感動するような対象が同じ人間にいるのがなんとも宗教のようで恐ろしい。
けど現代の人間はそうやって楽しい時間を過ごしているのだろうし、協調性のある社交的な人間ほどその傾向は強いと思う。
僕みたいに周りに無関心で人に気を遣えなかった人間が、周りと協調できず、社会に出てからも悩み続けるのだ。全く自分の母親と同じ性格をしていて呆れる。
彼女は僕とは正反対の人間で、普通の人間だ。周りに気を遣えるし、協調性もある。
一緒に暮らしているがたまに得体の知れない怖さを感じて逃げ出したくなる。
今度1人で山登りに行こうと思った。
