こんにちは、
毎日雨ばっかり降っている最近のシドニーです。
植物にとっては恵みの雨なんですけどね~
きっと季節の変わり目なんでしょう。
草木染やエコプリントでは干す、という作業が結構あるので、
雨が降っていると、乾かせないからなかなか作業がすすまない、というのはありますが、
こういう時は今まで試してきた結果を一生懸命書く時間だと思って、ブログを書きます。
エコプリントっていう言葉を聞いたこともない人にはそれなんだ?
だと思うので、今日は自分なりに頑張って説明します!
エコプリント(ecoprinting)、またはボタニカルプリント(botanical print)とは、
植物の葉や花の形や色を直接布地の上に写し取る染色方法です。
布地を使った芸術ということで、ファイバーアート(Fiber art)と呼ぶ人もいます。
鉄媒染した布に葉を並べて蒸したもの
布の上に植物の葉や花をならべて、その植物の持つ色素や形を布に写し取るためにお互いをしっかりと縛りつけることによって布地と植物の素材を密着させ、
そのまま蒸したり茹でることによって、葉や花の形を写し取ることができます。
布地以外に紙や革にもエコプリントをすることができます。
草木染は植物の持つ色素を利用して布地や糸など全体を染める染色方法ですが、
エコプリントは植物素材そのものの形や色を布地に写し取ります。
この方法はオーストラリアのインディア・フリントさんという女性が開発した方法です。
彼女のウエブサイトを紹介するにあたって、勝手に顔写真や写真を使っていいものか迷ったので、
写真を使って紹介してもいいかメールを送ったら速攻で返事が来てびっくりしました!
どうぞ私のことをブログで紹介してくださいって!
彼女のウエブサイトも紹介しますね。
インディア フリントさん
こういう、ユーカリの葉を真っ赤に染めつける作品が有名です。
インディアさんのウエブサイトではブログやオンラインコースなどの情報も載っています
面白いのは植物ならなんでも染まるのかというと、そういうものではなく、
よく染まるか染まらないかはそれぞれの植物の持つ色素やタンニンの含有量によって変わってきます。
植物といっても本当にいろいろな種類があるので、どれがよく染まるのか、
まったく染まらないのかは、ためしてみるまでわからないこともあります。
というのは、私達のまわりで生息している植物は、地域ごとに異なりますし、
また季節によって花の咲く時期も違えば、葉の色も変わります。’
私達ひとりひとりが違うように、植物ひとつひとつも違うので、
あなたの住んでいる地域で生息している植物は、あなたの地域の土壌や水や気候の影響を受けて育った、とても個性的な植物なのです。
私は散歩にいって落ちている葉をひろうのが好きです。
エコプリントの情報は少ないので、
これで染めてみたい、と思ったらまず植物の種類を調べて、
誰かエコプリントをしたことがあるかどうかリサーチしてみます。
そして、ためしてみるときは、その葉を布地の上に配置しながら、
どんな模様にするか、どんな色の組み合わせにしたいかと考えながら作業するのはとても楽しい時間です。
ミロバランという植物染料で染めた布の上に葉を並べて、鉄媒染をした布をかぶせて蒸したもの
そして 布地を蒸したり茹でたりすることで、熱によって植物から染料が放出され、布地に定着します。
植物によって同じ種類のものでも出る色が違うし、色が良く出る植物、あまり出ない植物もあるので、
包みをあけてみるまで一体どんな風に仕上がっているのかわからないのも楽しみの一つです。
包みを開ける時は、まるでクリスマスプレゼントを開けるときのようなドキドキとワクワク感があります!
私はエコプリンティングだけでなく、草木染の天然染料を組み合わせるのも好きです。
エコプリンティングでは植物の姿形や色を染めつけることはできますが、背景を草木染で染めたり、また草木染をした布と一緒に蒸したり茹でることによって、どちらの要素も取り入れた布地を作ることもできます。
アルミ媒染をした布に桃の葉と玉ねぎの皮などをアレンジしたもの
追記:インターネットで検索すると、エコプリント、という言葉で検索したほうがたくさん情報が出てきますが、ひとことでエコプリントといっても方法がたくさんあります。エコという言葉を使うにあたって、この染色方法のすべてが本当に地球の環境に優しい方法なのかどうかは、やり方によると思います。
マイユーカのウエブサイトではこの方法をエコプリントと呼ぶにあたって、なるべくプラスチックやビニール素材、使い捨ての素材などを使わない方法で情報を発信していきます。
少しずつ今まで試してきた結果を発信していきますので興味があれば見てくださいね~