再会
ある知人が突然訪ねてきた。
「私のこと覚えてらっしゃいますか?」
最初はわからなかったが、その声としゃべり方で
6年ぶりに顔と名前が一致した。
一致するまでに時間がかかった理由。
それは彼女があまりにも肥大していたからだ。
6年前に最後に会ったときは今日の半分くらいだった。
なぜなら摂食障害で悩んでいたから。
拒食で腕も足も小枝のようだった。
それから6年間でいろいろあったらしい。
「今は食べ物がおいし過ぎてこんなになっちゃいました」
と笑っていた。快方に向かっていると聞いて安心した。
女性に向かって失礼だと重々承知のうえで、
ずいぶん太ったんじゃないか?
と声をかけて二人で笑った。
風の色
今朝、駅から職場まで歩いているときのこと。昨日の雨と風の影響か桜の花びらがアスファルトにたくさんこぼれていた。そこを通りかかったときにちょっとしたつむじ風が起こってその花びらをくるくると巻き上げた。とてもきれいだった。桜のピンク色が普段は見えない風の道筋を見事に教えてくれた。
そのとき小さい頃に友達と話したことがふとよみがえった。
空気に色が付いてたら。
オナラはきっと黄色っぽいよ。
そしたら誰がオナラしたかバレちゃうね!
そんなこと話して笑ってた。当時は結局透明のままでいいと話がまとまっていたけど、今はどうだろう。
放射能に色が付いていたら…。
そんなことを考えながらピンクの絨毯を通り過ぎた。
そのとき小さい頃に友達と話したことがふとよみがえった。
空気に色が付いてたら。
オナラはきっと黄色っぽいよ。
そしたら誰がオナラしたかバレちゃうね!
そんなこと話して笑ってた。当時は結局透明のままでいいと話がまとまっていたけど、今はどうだろう。
放射能に色が付いていたら…。
そんなことを考えながらピンクの絨毯を通り過ぎた。

