WBC独占配信と野球の「入口」について思うこと(少しだけ本音)

今回のWBC配信をめぐる話題を見ていて、正直ちょっとモヤっとしている。結論から言えば、僕はNetflixの独占配信という形にあまり乗り気になれなかった。

誤解してほしくないのは、金額の問題ではないということだ。「500円くらい払えばいいじゃないか」という声もあるけれど、そこではない。自慢にはならないが、僕は競馬で一回の馬券にそれ以上のお金を使うこともある。なので払えないわけではない。ただ、今回に関しては「うーん、今回は見送りかな」という気分になっただけである。競馬で言えば、オッズが気に入らないレースは買わない、あれと同じ感覚だ。

そもそも日本の野球は、長い間「みんなで共有するスポーツ」として広がってきた。家でテレビをつければ試合が流れ、ニュースで名場面が紹介され、居酒屋ではおじさんたちが「今のホームラン見たか!」と盛り上がる。そういう空気の中で、子どもが「野球って面白そうだな」と思う。そんな流れでファンが増えてきたのではないだろうか。

ところが独占配信になると、その入口が少し狭くなる。ネット配信に慣れている人は問題ないのだろうが、年配の人やネットにあまり詳しくない人にとっては、加入方法だけでもちょっとしたハードルだ。僕の周りにも「どうやって見るの?」と聞いてくる人が普通にいる。

しかも今は、大谷翔平というとんでもないスターがいる。彼のプレーを見て「野球をやってみたい」と思う子どもが出てきても不思議ではない。むしろ、そういう時期だからこそ、多くの人が自然に野球に触れられる環境のほうがいいのではないかと思う。

もう一つ気になったのは、「500円払えないのか」というような言葉がネットに溢れていることだ。見ない理由は人それぞれだし、単に「今回はいいかな」と思う人もいるだろう。そこにまでマウントを取りにいく必要はない気がする。野球は本来、もっと気楽に楽しむものだ。

ちなみに、もし地上波で放送されたら、僕はたぶん普通にテレビの前に座って応援していると思う。そんなものだ。

野球というスポーツは、一部の契約者だけのものではなく、もっと広く共有される文化だと思う。特に大谷翔平のようなスターがいる今だからこそ、多くの人がふとしたきっかけで野球に触れられる環境を残してほしい。そんなことを、大井競馬の馬券を見送りながらぼんやり考えている。