携帯の目覚ましを止め寝返りをうつと、桃華が私を見ていた。
「おはよう!」と笑顔で声をかけると、しらんぷりしてイタズラにもどった。
最近、周囲の物を片っ端からイタズラしている。
イタズラの最中に私の目覚ましが鳴り、煩さかったのであろう。
イタズラに夢中な桃華を寝室に残し、リビングに向かう。
煙草を吸うために庭に出ると、鯉のぼりが春の日差しを受け輝いていた。
昨日、お義父さんが来て設置してくれたようだ。
ありがたい。
鯉のぼりがはためく姿を見たくて、煙草を吸いながら風が吹かないかと少し待っていたが。
風は吹かなかった。
無風の鯉のぼり
そよ風の鯉のぼり
強風の鯉のぼり
毎朝の楽しみにしよう。