ゴールデンスランバー | 魚谷佳苗オフィシャルブログ「☆Peace of the earth☆ 」Powered by Ameba

ゴールデンスランバー

伊坂幸太郎さんが、
やっぱり大好きなんだけど、

文庫バージョンが出るのを、
それはもう、文字通り、ホントに首がのびちゃうんじゃないか、
ってくらい待ってるわけで、

だったら新書のハードカバーを買えばいいじゃないか!

って、突っ込みたいけど、
読みたい本を、全部新書で買う余裕は、
今の私には、まだまだないわけで、

だけど、

「最も好きだ!」

って、言っても過言ではないものに関しては、
そのルール、適用しなくてもいいんじゃない?

って葛藤で、
いつもぐるぐる、ぐるぐるするわけで…。


なんてぐるぐるしてると、

ハードカバーのデザインとか、表紙の紙の素材とか、
ファンとしては、全部コレクションしたいな♪

ってな欲求にかられるわけで、

ただ、そんな欲求のうずに飲み込まれそうになると、

いや、私は物語を買ってるわけで、
本自体を買ってるわけじゃない。
文庫だって、同じ感動が味わえるではないか。

ってな、
なんだかどうでもいいような、
よくわからない使命感に燃えてみたりして。


で、これを考えてると、

そもそも「最も好きなものの一つ」ってなんなんだ?

って話になってきて、

最もってのは、一番なものだから、
何個もあったら、それは最もじゃないんじゃないか?
ってことになってくる。

なってくるし、
集中できないもんだから、
そんなとこに突っ込みをしていた、
もしくは、そんなとこにしか突っ込むことができなかった、
英語の授業を思い出させ、

ああ、あの頃は…、
なんて、よけいな脱線とかを導いたりする。


連想ゲームしてるみたいになっちゃうのね。

って、これ自体が、なんの話だ。



「ゴールデンスランバー」の文庫版が、
12月の頭に出ました。


王道を書いても、

「伊坂幸太郎節健在!」

って、感じでした。


何目線だ?って、感じの言い方で、
なおかつ呼び捨てですが、
一素人の意見&見解なんで、お気になさらず。


ハリウッド映画さながらのストーリー展開、
(と、言っても、事件は仙台市内で起きてるわけだけど)

そしてその、スケールの大きさ、
(と、言っても、やっぱり舞台は仙台市内なんだけど)

今までにはない、王道感が満載なんです。

それでも、その特異なキャラクター像。
そこにはやっぱり伊坂幸太郎節炸裂なんだな♪


伊坂幸太郎にしか産み出せない、
登場人物たちの魅力ってなんだろ?

そこら辺では、なかなかお目にかかれない、
それはもう魅力的なキャラクターなのに、

今、すぐ隣にいても、
おかしくないような説得力。

ここが好きだなぁ。

あ、もしかして、
彼のフィルターを通すと、実在の人でもそうなるのかな?
あ、そうかもしれない。
人とは、ものの見方が違うんだ。きっと。


あとね、その独自の表現力なんだけど、
まどろっこしいとも、
すんなりすぎるとも感じない、

ドキドキをさまたげることのない、絶妙な回り道。

そこも好き。

これは、翻訳小説では、まずお目にかかれない、
大好きな部分だね。うん。

ワビサビのわかった日本人にしか書けないのかな?
いや、これは彼の武器、バランス力の差に違いない。

天然じゃなくて、
これを計算でできるとこが、
アーティストだって、自分で言っちゃう表現者とは、
やっぱ一線をかくすとこだなぁ。

ん?
一線って、「かくす」って言うっけ??
どんな字?言わない?

ま、雰囲気で、感じとってください(←人任せ)。


とにかく、

彼の世界観のなかでこそ活きると思っていたものは、
どんな土俵でも通用する。
って、ことを証明するような作品でした。


う~ん、ごちゃごちゃ言ってるけど、
要は、

「こりゃぁ、誰が読んだって、面白いでしょ」

ってな、作品でした。


今まで、彼の作品を読んだことなかった人には、
とっかかりやすいし、

彼の作品に抵抗があった人(なかなかいないと思うけど…)でも、
小説が好きな人なら楽しめると思うし、

そして、今までの作品全部読んでる人にはわかる、
たまらない仕掛けたちが、やっぱり満載なのです。


ま、私の場合残念ながら、
全部読んでるファンとは言いがたく、

正確には、
文庫になってるものしか、まだ読んでないファン、
なのだけど。



伊坂幸太郎は、私にとって、


新刊が出るたびに、
う~っ、これ、買ってしまおうかっ、って、やきもきする、
そんな作家さんの一人に違いはない。

↑これまた、
私のルールの中にしかない状況でややこしいか。


うん。
やっぱり、最も好きな作家さんの一人。

あ、
最も好きは、あいまいだから…、


今、この瞬間は、間違いなく1番☆