★復学:ゆかっちの場合①★


ゆかっちは、長期の入院を2回しているので復学経験は2回ということになります。


復学のことを書く前に、まず、入院中の本来校(入院前に通っていた学校)との関わりについて書かなければなりません。このことは、とても大切なことです。


ゆかっちは、入院中は病院の中にある院内学級に通っていました。院内学級は強制ではないのですが、通うとなると転校しなければなりません。今の学校制度では、1人の子どもが複数の学校に籍を置くことはできないんだそうです。

転校するということは、本来校に籍がなくなるということですが、引っ越しして転校するのとは違い、退院するとまた本来校に戻るので、本来校と疎遠にせず連絡を取り合った方がよいとの院内学級の先生のアドバイスがありました。籍がないので、担任が自分の生徒ではないと思い、連絡が途絶えて、退院したときに子どもが戻りにくい雰囲気になることがあると言うことも聞きました。


入院してしばらくしてから、外泊の時に担任と養護の先生に家に来てもらって、面談をしました。

この面談は、学校側か私の方からかどちらが言い出して実現したのかは忘れましたが、このときに、これからのことについての意思確認ができたので、よかったと思います。


院内学級の先生のアドバイス通り、今後も本来校とは連絡を取り合うこと、配布される連絡事項や宿題のプリントなどは全て渡して下さることをお願いし、毎週金曜日にのんすけが職員室に取りに行くことになりました。(のんすけ、ありがとうね。)


その後、毎週プリントと一緒に、

「ゆかっちちゃん、げんきにしていますか。きょうは、○○をやりました。」

というお友達からのお手紙が何通か届けられました。短いけれど、自分は忘れられていない、クラスの一員だと感じられる手紙でした。


担任の先生は、クラスメートには転校したとは言わず、入院中は病院の中にある学校で勉強していると言って下さっていました。転校は事務的なことで、退院したらまた同じクラスに帰ってくるので、子ども達に言う必要はないという考えでいて下さっていたようです。


友達が励ましてくれる、退院すればまた同じクラスの友達が待っていてくれる、学校に帰る場所があると子どもが知っていることは、とても大切なことなのだと思います。


また、情報をもらうばかりではなく、こちらからも治療の進み具合や入院生活の様子など、時々連絡帳に書いて先生に見てもらっていました。


こんな感じで本来校とやり取りをしていましたが、わりとうまくいっていたと思います。