2003年11月7日(金)③


午後にもう一つ、心エコーと言う検査をやりました。

妊娠中に超音波でお腹の中の赤ちゃんを見ますが、それです。「心」なので、診るのは心臓です。

心臓はよく動いている、やや肥大しているが、それほど心配する事はないとの事でした。

ヘモグロビンが少ないため、体に取り込む酸素の量も少なく、その分血液を何度も循環させようと、心臓ががんばっているからだそうです。


夕方、主治医K先生が病室に来られました。


「今日のマルク の結果、まだ確定ではないけれど、再生不良性貧血である可能性が濃厚です。今後は、免疫抑制療法をしていく事になるでしょう。ただ、しっかり病名が確定しないと、はっきりした事は言えません。

昨日赤血球を輸血して、数値が6.9に上がっていたので、ゆかっちちゃんの場合は、それほど重症ではないと思います。本当に重症の人は、輸血したら一時的に数値は上がるけれど、作る事が出来ないので、すぐに下がってしまうのです。その数字も、3以下のことが多いです。

そんなに悪い方に考えなくてもいいと思いますよ。」


とりあえず、それほど重症ではないと言われたので、ほっとしましたが、「免疫抑制療法」という言葉が気になります。病気で体が弱っているんだから、免疫力を高めないといけないのでは?????


「化学療法ですか?」

あまり化学療法の意味がわかってなかったけれど、何か聞かないとと思って、尋ねてみました。


「そういうものではありません。髪の毛が抜ける様なことはありません。」


????じゃあ、何?さっぱりわからん。

それ以上どう聞いていいかわからず、話はそこで終わり、K先生は病室を出て行かれました。


午後8時45分、研修医I先生が来られました.。これまでの経過や親族の病歴を聞きたいとの事で、ゆかっちを部屋に残し、ロビーに行って話をしました。


経過については、このブログの”入院までのこと”のようなことを話しました。

親族の病歴については、ゆかっちの両親(トムさんと私)、叔父叔母、祖父母までです。

トムさんの方はそうでもなかったのですが、私の方の親族の既往症がたくさんありすぎて、カルテの「親族の病歴」の欄に書ききれなくなってしまいました。

「他の方は、もっと少ないですか」と尋ねると、
「何もないと言っている人でも、細かく聞いていくと花粉症とかいろいろ出てくるのですが、ここまで多い人は初めてです。苦労されてるんですね。」と言われてしまいました。

う~ん、何と言っていいのやら…。


約1時間のヒアリングのあと、病室に帰ってみると、午後9時の消灯時間はもうとっくに過ぎているのに、うちの部屋だけこうこうと明かりがついていました。なんと、ゆかっちは寝る用意もせず、隣のベッドのYちゃんと楽しく遊んでいたのでした。