先日、のんすけと買い物に行ったとき、本屋さんに寄りました。

 彼女は、最近ホラー漫画が読みたいようで、この間も2冊ほど買ってきていました。

 何か選んでというので、楳図かずおさんの短編集を薦めたのですが、「それは、本気で怖いからあかん。」と却下されました。『神の左手悪魔の右手』も読みたかったなぁ。

 しばらく後、のんすけが選んだのは、ホラーではなく、実話を漫画化した『白旗の少女』でした。もちろん、ホラーではないとわかって選んでいます。

 戦争については、小学校5年・6年で勉強をし、修学旅行も広島だったので、関心がある様子。そういえば、『男たちの大和』も見たいと言って、トムさんと見に行きましたね。

 


 

みやうち 沙矢, 比嘉 富子
白旗の少女

 太平洋戦争末期の1945年4月に始まった日本唯一の地上戦である沖縄戦。20万人以上の人が亡くなった沖縄で、戦火を逃れる中で姉たちとはぐれてしまった6歳の少女富子が、たったひとりで生き抜いたお話です。


 「時々出てくるカタカナの言葉は何?」という問いから、沖縄のことや戦争のことなど、いろいろと話ができたことはよかったと思います。

 ちなみに時々出てくるカタカナの言葉とは、沖縄の言葉です。沖縄がかつて琉球王国だったことを考えると、方言と呼ぶのが失礼だと思いました。


 私も読みましたが、涙なくしては読み終えることができませんでした。のんすけも、泣いたそうです。

 私も梅ママから福井空襲のときの話を聞いていたのですが、絵を見ることでその悲惨さがより現実的なものとして迫ってきて、今まで自分がイメージしていたものが甘かったのだと思い知りました。

 

 ゆかっちが初めて入院した2003年は、イラク戦争が始まった年です。世界の中には紛争が続いている地域もあります。

 病気と向き合って、必死で生きようとしている人たちがいる一方で、命を奪い合っている人たちもいる。矛盾を感じます。どうしてみんなで手を取り合って、仲良くできないのでしょうか。

 人の命を人が奪い取る戦争は、やっぱり許せないと改めて思いました。


 わが家では、漫画は自分で買うことになっているのですが、この『白旗の少女』は、私も心を動かされたので、後で代金をのんすけに渡しました。また、すばらしい本に出会えるといいなと思って。


 読むのは漫画ばかりののんすけが、珍しく「原作も読んでみようかな。」と言ったのも大きな収穫だったと思います。