しばらく前に映画化された桐野夏生「東京島」、やっと図書館の予約が回ってきましたニコニコ

こういう「話題の本」系はさくっと読みきってしまうのがいつものパターンですが、今回はなぜか読み始めると夫帰宅。

普段なら絶対帰って来ないような早い時間でも夫帰宅。

なんだか細切れでした汗



ちなみに借りたのはハードカバー。

文庫版では映画ヒロイン木村多江さんの写真が出ていたのですが、もちろんハードカバーにはそんなものはありません。

純粋に文字だけで追うことができました。


、、、イメージが若干違います。

とにかく木村多江さんのイメージでしたが、なんとなく違います。

描写からのヒロインは、いわゆる「豊満」系、ほっそりした木村多江さんのイメージとはかなり違うようです。


そして普段はミステリ中心の選択なので、あまり読まないタイプのお話。

やっぱりなじみのない話はよくわかりませんでした。

読み終わってまず思ったのは、たった一言。


「、、、で?」ガクリ



夫・隆とクルーズ旅行に出た清子。

ところがあっさりボートは沈没。

たどり着いた先は無人島だった。


しばらくして無人島での暮らしがなんとなくわかってきた頃、今度は若い男性ばかりが乗ったボートが漂着する。

あっという間に大所帯になった無人島。

いつからか、誰からか。

島は「東京島」と呼ばれるようになっていた。


そしてまた、東京島の住人が増える。

仲間割れで追い出された中国人たち。

ホンコンと呼ばれる彼らは、日本人とは離れたエリアで生活していた。


奇妙なバランスが取れていた東京島。

だが、崩壊の日は着実に近づいていた。


そんな毎日の中、夫を亡くした清子。

ある日、清子は体の変調に気付いた。

妊娠、、、。

父は日本人のリーダー・森軍司か、ホンコンのリーダー・ヤンかわからない。

そんな状況さえも利用するたくましさを持つ清子。


そして彼女は月が満ち、双子を生んだ。

男の子・智意太(チータ)と女の子・千希(チキ)。

東京島での生活はどうなるのか、、、。




最後は離れ離れになった双子、チキとチータそれぞれの一人称でした。

清子と脱出した千希は東京に戻り、ごく普通の東京での生活を送る。

東京島に残された智意太は、森軍司を父、マリアを母として生活。

いずれは東京島のリーダーとなる。

文明社会に暮らす千希。

高偏差値の私立校に通い、何不自由なく暮らす。

一方智意太はマリアを母とするため、日本語と英語が混じった言葉。

多少の文化はあるとは言うものの、原始的な島での生活。

2人で1組の双子なのに、全く違う生活。

この2人の違いが、なんとも言えない後味を残しているように感じました。


もう読まないだろうな~。

図書館でよかったガーン