最近また注目されている東野作品、今回は図書館にお世話になりました。
この方の作品は作風がいろいろで、ハマるものあり、全くダメなものあり。
本当に豊かな作風です![]()
最近は諦めて、読む前にある程度立ち読みするか図書館で借りるようにしています![]()
それで気に入ったら、また読みたくなった時に購入です。
本はすぐにたまってしまうので、しまうスペースもないし
今回借りた「白夜行」は、私にはかなり面白い作品でした。
何年か前に、ドラマにもなったような記憶があります。
1973年。
大阪で起こった、1つの殺人事件。
被害者は質屋の主。
被害者には、妻と息子・亮司がいた。
最後まで有力な容疑者だった女性には、娘・雪穂がいた。
2人の子供は、それぞれの道を歩む。
美しく成長した雪穂の周りで起こる小さな事件。
雪穂が関わった確証はない。
けれど事件が起こる度、雪穂の周辺には変化が起こる。
それは、雪穂にとって大きなプラスとなるもの。
影を持ったまま成長した亮司が隠す、過去の事件。
片腕ともなる友人を残し、姿を消した亮司。
全く接点がないように思えた2人の人生には、隠された過去があった。
気付くものはごくわずか。
最初の「きっかけ」となった殺人事件。
1人の刑事の執念とも言える捜査の結果、とうの昔に時効を迎えた事件の真相は明らかにされるのか。
主役は2人です。
亮司と雪穂。
でも個人的には、希代の悪女とも言える雪穂が主役のような気がします。
本当にスゴイ悪女ぶりです。雪穂。
友達もいなく、きっと本当に信じられるのは亮司だけなのでしょう。
夫さえも、自分がのし上がるための道具に過ぎません。
それでも成功したい、のし上がりたい。
そういう生き方を否定はしません。
でも私にはできない行き方です。
さすが東野圭吾、と思うほどの緻密なストーリーでした。
この緻密さが大好きです