なんとなく勢いがついて、東野作品を引っ張り出してしまいました
一時期ハマって買いあさったので、在庫はいろいろ![]()
でもこの人の作品は作風が広すぎて、合うものと合わないものの差が大きいのです。
良いものは本当に良くて何回も読み返すくらいですが、ダメなものは最後まで読みきれずに古本屋へ
良い作品は「さまよう刃」や「ガリレオ」シリーズ。
逆に合わなかった作品は「名探偵」シリーズ。
これは、、、お好きな方、本当にごめんなさい![]()
で、読まない本をまとめてある箱を引っ張り出してきて、一番手前にあったのが「赤い指」![]()
加賀恭一郎シリーズの作品です。
可もなく不可もなく。
まぁわざわざ引っ張り出してきて読むくらいなので、キライではない作品です。
前原昭夫。
平凡なサラリーマンの彼を悩ませていたのは、自分の家庭だった。
自分の妻・八重子と母・政恵、つまり嫁と姑。
同居によるトラブル。
しかも母は認知症が進んで介護が必要になっている。
よくある話。
ところがそれが「よくある話」では済まなくなる事件が起こった。
妻からの電話で急いで帰った彼が目にしたのは、幼い女の子の遺体だった。
中学生の息子・直巳が手にかけてしまったらしい。
呆然とする昭夫。
警察に連絡を、と受話器を取る昭夫を、八重子が止める。
そんなことをしたら、あの子の一生は台無しになる、と。
善後策を考えるうち、昭夫の脳裏に1つのアイデアが浮かんだ。
けれどそれは、人として恥ずべき案。
一瞬とはいえ、そんな案を思いついてしまった自分を嫌悪する。
でも息子を助けるためには、それしか方法はない、、、。
何が気に入らないって、息子です、息子![]()
中学生にもなって、親に自分の不始末の尻拭いさせて、最後には警察に連れて行かれるのです。
取調べに対して彼が言ったのは「親が悪いんだ、、、」
甘ったれるな![]()
何でも人のせいにするんじゃないっっっ![]()
ま~ある意味、確かに親も悪いのです。
しっかりした家庭環境を整えることができなかったのですから。
物事をはっきりと言う母と妻。
間に挟まれた昭夫は、ただ現実から目をそらすだけ。
何も手を打たずただ時間が過ぎるのは待つだけでは、物事は解決しません。
でも昭夫は逃げて、家に帰らないよう時間をつぶすだけで何もしないのです。
(浮気もしました
)
そんな環境で、子供が健全に育つことは難しいのかもしれません。
家では母と祖母が対立。
母は祖母をけなし、父はそんな母をたしなめもせず放置。
両親が祖母を大切にしないのです。
子供が祖母を大切にしようと思えるわけもないのでしょう。
直巳も、祖母を軽視するようになります。
そして彼は何もしない両親をも軽視するようになるのです。
昭夫・八重子夫婦が直巳をしつけられなかったことが、事件の大きな一因かもしれません。
なんて。
子供がいない私が言っても、説得力ありませんね
全ての基本は家庭。
本当です。
私も夫婦2人の小さなものですが、居心地の良い家庭を作るべくがんばっちゃいます![]()