週末に映画が公開される「さまよう刃」、原作に回帰してみました。
この作品はかなり前に購入したもので、もう何回か読み返しています。
それでも読む度に感想が新しくなって、いろいろと考えさせられる作品の1つです。
この作品を初めて読んだ時、改めて「少年法」という法律について考えてみました。
更正とは何か。
法律とは何か。
正義とは何か。
なぜ遺族は置き去りにされるのか。
いくら考えてもきっと、正解はないのでしょう。
たかが一市民に何ができるわけでもありません。
それでも考えずにはいられない。
そんなテーマです。
妻を早くに亡くし、一人娘の絵摩と平凡に暮らしていた会社員・長峰。
穏やかな毎日は突然奪われる。
たった1人の娘が殺された。
打ちひしがれる長峰に、1本の密告電話が入った。
密告者は長峰に、絵摩を襲った犯人の名前を住所を告げる。
長峰は迷った。
犯人は若者らしい、とは知っている。
殺人も、被害者が1人では死刑にはならない。
それに薬物を使用していたら?
そもそも、犯人が未成年だったら?
警察に通報するべき。
そうわかってはいる。
けれど通報して逮捕されたとしても、犯人は何年か後には社会に戻ってくる。
何もなかったように、前科を隠して社会復帰する。
絵摩はもう帰って来ないのに。
穏やかでも幸せだった日々はもう取り戻せないのに。
この手で絵摩の仇を取る。
決断した長峰は、行動を開始した、、、。
こんな感じでしょうか。
本当、こういうことって私が知らないだけでたくさんあるのだと思います。
光市の母子殺害事件だってそうです。
実名と顔写真掲載のルポ出版差し止めの訴えがあったようですが、一部の書店には並んだとか。
私も書籍を読んだわけではありませんが、タイトルの一部と著者名を入れて検索をかけたらあっさりヒットしました。
この事件はたまたま話題になったのでここまで注目を集めていますが、数としては同類の事件はもっとあるはずです。
そういう事件の被害者になった時、私はどう感じるのでしょう。
どんな事件であれ、被害者にも加害者にもなりたくはありませんが![]()
原作が大好きなので、映画がどんな仕上がりになっていることやら。
楽しみなような、不安なような![]()
でも伊東四朗が良い味を出してくれるのではないかと期待もしています