Wir sind Dschinghis Khan im Himmel!(俺たち天国在住DschinghisKhan!)シリーズその1-ルイside

~前書き~
ヴォルフさん側のDschinghisKhanが、今年の3月17日にFacebookで【Heute vor 40 Jahren hat alles begonnen.(40年前の今日、全てが始まりました。)というカッコいい見出し付きの
“ユーロビジョン・ソング・コンテストから40年”の「DschinghisKhanデビュー記念日」に因んだ投稿をしておられたんです。#Moskau、#Anniversary、#World tour というタグも。

エディナさんヘンリエッテさん側は、Facebookには何もそういう投稿無かったんです。
ヴォルフさんのDschinghisKhanが、律儀にちゃんと記念日Anniversary 投稿しておられるの読んで、ファンとしてすごく嬉しかったです。
この小説は、その投稿を受けて書きました。
もし空の上の2人もあれ読んだなら、きっと「ヴォルフ、覚えてたんだな」って喜ぶだろうな照れと思ったんで(笑)
……ご笑納ください。
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グラサン宇宙人くんグラサン宇宙人くんグラサン宇宙人くんグラサン宇宙人くんグラサン宇宙人くん
誰も知らなさそうな話なんだが、実は今日 3月17日は、僕達DschinghisKhanのデビュー40周年の記念日だ。
地上では記念ライブでもしてるかも?
そう期待して、スティーヴと僕は、空の上から望遠鏡で覗いて見たんだが…
「スティーヴ…話題になってる気配は…?」
「…うん、全く無さげだな。残念だ。」
ライブどころか、全くネタにもされていない。

「ちぇ~。地上では、お祝いのイベントもライブもしないのかよ。40周年だぜ?…生きてるくせに何もしないなんて…つま~んねーの。」
盛大にため息をつきながら、僕は雲の上に寝っ転がり、頭の上から外した天使の輪っかをフラフープみたいに人差し指でくるくる回す。
コッチの2人で呑んでる乾杯ビールは、🍻既に3杯目🍺僕もスティーヴも、かなりイイ感じに酔いが回り始めてる。
キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ
僕は、コッチの世界…地上で言うところの『天国』で暮らすようになってから、今年で早25年になる。
さすがに、43歳の若さであの世へ来る羽目になってしまった時には『しまった…ちょっと人生、生き急いだかな…』と後悔したが……まぁ慣れれば楽しい毎日だ。
最初の10年は1人ぼっちだったけど、10数年前に突然スティーヴが(呼んでもいないのに)“コッチの世界”に移住してきた。
…いきなり「ル~イ!」って背後から肩叩かれたんだ。誰かと思って振り向いたら、そこにスティーヴ!ポーン
…あ…れは…驚いた…。驚きすぎて、吸ってたタバコの灰を太ももに落として熱いわ、状況が読めなくて混乱するわ…本気でパニック状態だった。
そんな僕の慌てっぷりに、スティーヴは「そんなに驚いたか?…久しぶりだなルイ」とゲラゲラ大笑いしてたよ。

再会した僕らは、どちらから言うでもなく“チーム:天国在住DschinghisKhan(名付けて DschinghisKhan im Himmel :DK.I.H)”を結成した。
そして、毎年この『デビュー記念日』には仲良く2人で酒やタバコを呑みつつ、変わらぬ友情を祝して“どんちゃん騒ぎ”をしている。
どうだ、メンバーが『オリジナルメンバーの中でも未だに不動の人気No.1&No.2を誇る』僕とスティーヴなんだぞキラキラ
DschinghisKhan im Himmel略してDK.I.H…最強の豪華メンバーだろ?

しかも、僕の天然ボケとスティーヴの冷静なツッコミの間合いは完璧だ。(「おい、ちょっと待て!いつから僕らはお笑いコンビになったんだ、ルイ?💢」)

昔から みんなにとってのVater(父さん)のような、優しくて面倒見がいい存在だったスティーヴは、コッチでも僕の身の回りの世話をよく焼いてくれる。お陰でいつも甘えっぱなしだ。

スティーヴがコッチに来てしまった後、グループがエディナ&ヘンリエッテ VS ヴォルフに別れたらしく、地上には今、不本意ながら2つのDschinghisKhanが存在している。
『分裂~?アメーバみたいに増殖してチームが2つに増えたのか?』って冗談で言ったら、笑いごとじゃない💢と怒られたよ。

『私たちがジーゲルと契約した本物のDschinghisKhanよ 』とか、『僕がDschinghisKhanのKHANだ』とか言いながら、それぞれ独自にそれぞれの望むスタイルで活動してるらしい。
なんだよ、その元祖と本家みたいな状態は…アセアセ

あ、レスリーは今やってる仕事の事情で、どちらにも参加してない。ある意味、「いざこざに巻き込まれずにすむ賢明な選択」だ。

僕に言わせりゃ『グループの在り方や将来性の目指す方向が違うせいで分裂した』とか言ってるけど、どっちも穏やかそうに見えるくせして、我が強すぎるんだよ。

なあ、ヴォルフ、エディナ、ヘンリエッテ…
生きてるうちにしか出来ないことって、たくさんあるんだぞ、お前ら。
元気なうちに、いいかげん妥協点見つけて仲良く活動しろよ、まったく。
ドーナツドーナツジンジャーブレッドマンジンジャーブレッドマンドーナツドーナツジンジャーブレッドマンジンジャーブレッドマンドーナツドーナツキラキラ
………他人事みたいに言ってはみたが
実のところ、こんな分裂状態と化したことに全く責任がない とは言いきれない…そんな肩身狭い心境なのが、コッチの世界にいる僕達DK.I.Hの2人。

『僕達は、どうも天国に早く来すぎたみたいだ。たかが2人。されど2人だ。僕達がいないせいで、遺ったアイツらに余計な揉め事を起こさせてしまった……』と寂しそうに言うスティーヴの一言に
『え?僕達&(生きてるけど仕事の事情で参加出来ない)レスリーって、そんなに存在感大きかったのか!?ガーン!』…と気がつかされたのは数年前のこと。
(それまで、自分では「一番強烈なキャラの3人」だなんて、思ったこともなかったよアセアセ)

パフォーマー引退した筈のヴォルフが、シュテファン君という“僕にそっくりな坊や”と2人で独自に新しいDschinghisKhanを名乗り始めたんだ。

おい、ヴォルフ。
その状況知った当初「僕が生きてたらこんな状況にはさせなかったのに…」って、真面目なスティーヴがドン底に凹んでたんだぞ。柄にもなく“なだめ役”に回る僕の身にもなってくれ。

え、再結成の時にそもそもルイがちゃんと生きてたら、穴埋めに他のダンサーたくさん増やす必要なんか無かったんだ💢…って!?…ガーン…あー…うー…んショボーンそれを言われると何も言い訳できない…。本当にごめん…。


コッチにスティーヴが来たばかりの頃、再結成した時の楽しい話を色々聞かされて、正直めちゃくちゃ羨ましかったよ。
『うわ~~!やっぱり、も少し長生きしてりゃ良かった~えーんせめてもう10数年早く声掛けろよ、スティーヴのバカ~』と思わず子供みたいにダダこねてしまったほどに。

コッチの世界にいながら時々考えてしまう。…もし僕達2人がもう少し長生き出来てたら、現世でもっともっと楽しいことをたくさん実現出来てたんじゃないか…って。
人の一生に「もしも」なんて、本当はありえないんだけど、それでも…ショボーン
ていうかさ~…だいたい、なんでスティーヴまでコッチに来てんだよ。早すぎるだろ。
リキュールリキュールリキュールシャンパンシャンパンシャンパンシャンパンコーヒーコーヒーコーヒー
「あ~~~あ!つま~んね~~の~~」
酔った頭で色々考えすぎたな。
煮詰まってきた思考回路をスッキリさせようと、ゴロ~ンゴロ~ンと雲の上で右に左に寝返りをうってたら…勢い余って、座ってるスティーヴの膝に頭を思いっきりゴツンとぶつけた。「あたた…アセアセ」きれいな蒼い目がこっちを見てる。
「まぁ、そうガッカリすることもないんじゃないか、ルイ。ほら、これ見てみろグラサン
「ん?」
スティーヴが見せてくれた、小さな平たい箱型テレビみたいなやつ(スマホ?とか言うパソコンと電話の“合いの子”らしい。そんなの、僕が生きてる頃にはなかったぞ。)
そこには、懐かしいレコードのジャケット写真が沢山載った画面が出ている。えっと……か…顔…本?(Facebo☆k?)とか言うらしい。
そこにはヴォルフと“僕にそっくりなシュテファン君”側のDschinghisKhanが書いた投稿が。

すっかり貫禄が出て本物のKhanのようになってしまった(苦笑)ヴォルフがいるポスター風の写真と、モンゴルで現地の人々と記念撮影したっぽい映画のようにカッコいい写真を並べた画像の上にこんな1文。
【Heute vor 40 Jahren hat alles begonnen.(40年前の今日、全てが始まりました。)
Since 17. March, 1979とも書いてある。

「あぁ…!ヴォルフだ…おねがい」#Anniversary、#世界ツアー…。
ヴォルフ…忘れてなかったんだな。記念日大好きで、昔っからそういう所はすごく律儀だったもんな。いかん…なんか…泣けてきそうだ。

「ちゃんと祝ってるな。覚えてたんだ、あいつグラサン」スティーヴが嬉しそうに言う。
「うん…ヴォルフ……ふーんニヤリタラーなかなかカッコつけたこと言ってんな~」
「さすが、“イケメン担当”だな。」「“自称”な。」
思わずお互い顔を見合わせ、(o´罒`o)キヒヒと顰め笑いしてしまった。嬉しくなって
「よし☆今度、こっそり下に降りて、あいつらのライブに出てやるか爆笑。センターで思いっきり、このホンモノのジンギスカン様が踊ってやろう☆」
パッキラキラとジンギスカンの衣装に変身し、得意げなドヤ顔でそう言った瞬間、呆れ顔のスティーヴに、頭をベシッ!とはたかれた。何すんだよ、痛って~な~アセアセ
「こ~らルイ!💢…タラーまた君はそんなバカみたいなこと言う。」
「え?…あぁそっか、モスカウの方がいい?」
「違う!そういうことじゃない💢」え~っと…
「あぁ、姿見えないからダメか~爆笑
「むしろ逆だ、ルイ!💢よく考えろ。万が一、死んだ筈の君がセンターで踊りまくってる姿が誰かに見えてしまったら、どうする気だ!『ライブの録画映像にルイの幽霊が映ってる!』とか、『センターでキレッキレのダンス踊るお化けが出た!』とか、それこそとんでもない大騒ぎになる!」と言う、真剣な表情のスティーヴ。
…それもそうか😅ハハハ。騒ぎになったらなったで何だか面白そうだけどな爆笑

さあ、酒盛りは、まだまだこれからだ。
「…大騒ぎ…といえば、さ…ニヤリ(ニヤリ)
Moskau, Moskau, ルールルルルルル~Nachts da ist der Teufel los, HAHAHAHAHA!(今夜は一晩中大騒ぎだ、ハハハハハハ)爆笑Hey…だろ?スティーヴ」こんな酒盛りの場にぴったりな歌を耳打ちしてみた。スティーヴがニヤリと笑う。
「Es ist "Moskau"…おぉ「モスカウ」だな。一晩中大騒ぎ…か。
………………よし!」
スティーヴの中で何かのタガが外れたようだ。
Ya!グラサン Die Nacht, beginnt gle~ich☆(そうだな、夜はこれからだ~☆)
騒ぐぞ~~~~!」え?マジで?ガーン
あ…いや、何でもない。OK…騒ぐか!
「Ye~~~~ah!!!」グラサン爆笑
Hey!Hey!Hey!He~y!♪
Moskau,Moskau, wirf die Gläser an die Wand!
Russland ist ein schönes Land!
Ho, ho, ho, ho, ho, hej !爆笑グラサン
一気にテンションが上がりきった僕達は、2人で肩を組み、大声で歌い…そしてド派手に踊りまくった☆もうコレは完全に悪ノリの領域だ。
けど、まぁいいや。どうせココには僕らしかいない。思いっきり弾けてやる!

♪Moskau, Moskau, komm wir tanzen auf dem Tisch, bis der Tisch zusammenbricht, ha, ha, ha, ha, ha!(モスカウ、モスカウ、テーブルの上で踊ろう!テーブルがぶっ壊れるまで、ハハハハハ!)♪
Hey!٩(ˊᗜˋ*)و
Team DschinghisKha~n…爆笑グラサン
Prrrrro~~st!(乾杯~~!)
楽しく飲むビールは、やっぱり美味いな。僕らは一気に4杯目のビールを飲み切った!
なんて幸せなんだ。今日はサイコーの宴だ。
…と………あ…あれ?…うずまきうずまき…回転しすぎたか?目が回る……しかも、なんか………眠…い………
……(⊃ωー`).。oO
バタン……………Zzz…Zzz…_(_˘ڡ˘ )_スピー

「ルイ?おい、ル~イ~タラー起きろ~。こら、そんな所で寝るな。…まったくしょうがない奴だな。何が「一晩中大騒ぎ」だ。一瞬で眠っちまった。」
(END)