【竜ちゃんのばかやろう】上島光 | 【Mink 。本のにおいがスキである。】

【竜ちゃんのばかやろう】上島光

■タイトル:竜ちゃんのばかやろう

■著者:上島光

■発行:2023年8月10日

■発行所:株式会社KADOKAWA

■定価:本体1500円


残したい箇所を抜粋します。


1994年10月22日。この頃、世の中は1年に内閣総理大臣が2回代わり、前年の冷夏の影響の米不足で米を買い求める人々が長い行列を作り、ダチョウ倶楽部は日本テレビの『24時間テレビ・愛は地球を救う』の中で24時間マラソンに挑戦した、そんな頃でした。


竜ちゃんを大変可愛がってくれた北野武さんからは、心に響くこんなコメントを発表していただきました。

「上島、大変ショックです。40年近く前から一緒に仕事をしてきたのに、芸人は笑っていくのが理想であって、のたれ死ぬのが最高だと教えてきたのに、どんなことがあっても笑って死んで行かなきゃいけないのに、非常に悔しくて悲しい」


時には感情が高ぶり、泣きながら自室から出てきて、

「震災にあった人たちに募金して欲しい」

「ウクライナの人たちに募金して欲しい」

こういうことを言うこともあったので、その都度、ネットからすぐに募金をして、「今、募金したよ、ちゃんと手元に届くといいね」と、落ち着かせるように言うと涙を拭いて、少しホッとしたようでした。


コロナ禍で外に飲みに行けなくなってからは、いつのまにか、私の好きな辛口の白ワインを冷蔵庫に冷やしておいて、「ヒーチャン、ワインが冷えてるよー」と、私の飲んべえ心をくすぐり、夕食は、映画を観ながらふたりで晩酌していました。