シャネルの戦略 究極のラグジュアリーブランドに見る技術経営 [ 長沢伸也 ]
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■タイトル:シャネルの戦略 究極のラグジュアリーブランドに見る技術経営
■編著者:長沢伸也
■著者:杉本香七
■発行:2010年1月21日
■発行所:東洋経済新報社
■定価:本体2200円+税
残したい箇所を抜粋します。
ココは、カンボン通り本店の上層階のアパルトマンを住居にしていたが、1934年頃から斜め向かい側にあるホテル・リッツを住居代わりとした。
蛇足ながら、シャネルのチーフデザイナーとしての、カールの契約金は100万ドルであったといわれている。ファッション紙『WWD』などに推測記事が掲載された上に、カール本人がある時、「100万ドル以下の仕事はしない」と言って話題になったことがあるからである。
ヴぇルタイマー兄弟の興味の対象は、狩猟や競馬やスキー、ワイン、美術品で、パリに居る時もほとんど外食はしないという。ニューヨークでも、昼はほとんど5番街のオフィスにある社員食堂で済ませ、地下鉄に乗ることさえいとわないという。富豪ではあるが、ギラギラした派手さを嫌い、現実世界にも目を向ける価値観の持ち主という姿が浮かび上がってくる。ここに、ココ・シャネルとの共通点が見られる。これが、知られざるオーナーの姿である。
チップ用のポケットは、女性が男性の手を借りることなく、誰でもあげたい相手にいつでも自分の意志でスマートにチップを渡せるようにすることで、女性にもパワーを与える、とのココの考えから付けられたそうだ。
ココ・シャネルは「黒は全ての色を含んでいるから美しい」と言っています。
高級ブランド品の中で初めて手にすることが多い口紅では『使い始める日から最後まで高級感が維持されるようなパッケージであること』が大切。『黒いローブをまとったような』漆黒のボディー、音、メタルの香り、感触、そして口紅の味と、五感を刺激する製品で『ぜひとも持ち歩きたい』と、女性に思わせたい。
容器(N゜5)については、時代の変化とともに少しずつデザインを変化させてきたシャネルも、中身については「常に同じであること」を徹底し、一歩も譲らない。