父の手のひらから温かい風を感じた

「無茶はしては駄目だと何度も言ってきた」

私は泣きながら父にしがみついたが

裏庭から駆けつけた兄三人を見た父が

ふわりと風を吹かせ私を飛ばした

大きな魔物に振り返りながら父は言った

「よく聞け!我が名はアイオロスだ!」