この間亡くなったうちの父は、昭和5年(1930年)長男として大阪、天王寺に生まれた。祖父はお鍋などを扱う金物屋を始めたばかりだった。満州にも事業を拡大していたので、留守がちだったと言う。
祖母は育児を乳母にまかせ、芝居見物をしまくっていたらしい。名古屋出身の彼女には大阪に友達もおらず、孤独だったろう。
父が6歳の時、心臓疾患が原因の脳血栓症で急死。(これは偶然にも父の死因と酷似している。)
名古屋から父方の祖母と叔母がやって来て、阿倍野区で残された父と叔母の養育をする。5年後祖母が死去。その頃から戦争がひどくなって来て、防空壕を作ったり、食料の買い出しに二上山まで自転車で行ったり、大変な少年期を過ごす。雲舟のリハビリ日記