1台の車が近づき

窓を開けて


「美知ちゃん?」


こうちゃんだった・・・。



「え?どうしているの?」


とっさに出た言葉だった。


居るはずの無いこうちゃんが目の前に現れて

頭が混乱していた。



「バイト帰り?乗りなよ?」



「え・・・。いいです。」



「アツシに怒られる?」



「そうじゃないけど…。」


「じゃー乗りなよ」



どうしていいのか解らず。

車に乗った。



「元気だった?」


「あ。はぃ・・・」


「また敬語だ」

とこうちゃんは、笑った。



こうちゃんは、学校を辞めて地元に戻って来たこと

卒業と同時に彼女と別れたこと

話してくれた。




私は・・・

こうちゃんのこと

忘れたはずなのに・・・



久々にこうちゃんに逢ってしまって


忘れていた何かが胸の奥で芽を出したことに気がついた。







もう

どうしていいのか



解らなくなっていた。