私にとっての色診断とは? | UNOSANO.NET 彩リノススメ

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こんにちは、佐野みずきです。

私が行っているRAYSカラーセラピーは、今年で49年目、来年で50年になります。
よく占いと思われることが多いのですが、このメソッドには統計学的な根拠があり、色に対する生理的な反応を基に、分析・分類した心理学です。
この診断法は、心理学の1ジャンルとして古くから存在します。私はこの古い診断法を基に、RAYSカラーセラピーとして構築し直し、約50年という長い時間をかけて現在のメソッドを確立しました。

RAYSカラーセラピーは診断術ではありますが、私にとっては学びのツールでもありました。そして最も大きな要素は、コミュニケーションツールとしての役割です。

診断を行うとよく感じるのが、自分が相手に対し最初に抱いていたイメージと、結果が違う……ということです。

それによって、自分がいかに相手に対し、先入観を持っていたか……ということを気づかされます。と同時に、色診断を行うことは、自分のうかつさと傲慢さを反省し、初心に戻るきっかけとなっています。

元来、人間は物事をパターン化して考えがちです。無意識のうちに、この人はこういうタイプ、この人はこういうタイプ……という風に決めつけ、相手との関係や未来に起こることを予測します。またそうやって決めていかないと、考えを先に進められない……というのも確かです。


他人をパターン化して考えるという傾向は、人間の自己防衛反応ではないかと、私は考えています。
相手のキャラクターをわからないままに置いておくのは、不安なものです。自分の限られた知識の中で状況を分析、パターン化したほうが、精神的に余裕が持てます。場合によっては、相手の優位に立てます。
程度の差こそあれ、人間である以上は誰でもが持っている反応ではないでしょうか。

統計的に言いますと、社会人としてキャリアを積み重ね、多くの人と接した経験があればあるほど、つい慣れ親しんだパターンの中で、パッパッと判断してしまいがちのようです。また、人に対する期待感が高く、深く傷つきやすい人も、パターン化までの時間が短いというデータがあります。

ですがこのパターン化、実際はどうでしょうか。相手の位置づけは、本当に正しいのでしょうか。自分自身を振り返ってみれば誰でもわかるように、人間の心というのは、それほど単純なものではありません。多種多様な面を持った、実に複雑な生き物です。


ですので、相手に対したとき、簡単に決めつけて未来を予測したり行動したりすると、想定外の結果になることも、もちろんあり得るわけです。

思いやりのつもりで言った言葉が、実は相手を傷つける結果になっていたり。自分の家族の面白ネタを話すことが、相手には自慢話に聞こえていたり。自分の自信のなさを素直に口にしたら、相手には嫌味に受け取られていたり……。

これらはすべて私自身の経験です。色診断をしていないときの私は、安易な決めつけと希望的観測に乗っかっての言動を繰り返す、実に軽率な人間なのです。
ところが、診断士として被験者の方に向き合う時には、まるで別人のように「可能な限りニュートラルでいよう」とする自分がいます。


より良いコミュニケーションというのは、相手との共通言語を見つけ、素直に相手の言葉に耳を傾けられる関係です。相手の気持ちに寄り添える関係です。

「自己防衛本能」に邪魔されずに、コミュニケーションの扉を開く……それが私にとっての色診断なのです。