2022年 7月11日、千葉県流山市の神社を巡りました。

 

  熊野神社 

 当社の創建年は不明。記録上では、江戸時代に社殿再建していて、その時の棟札が残っています。そこには、「天和元年(1681)十一月再建」と記されているようです。

(「千葉縣東葛飾郡誌」より)

◇鎮座地:千葉県流山市思井305

◇最寄駅1:流山線・鰭ヶ崎駅~800m

◇最寄駅2:つくばex・流山セントラルパーク駅~1km

◇バス停:思井福祉会館前バス停~175m

 東武バス[西柏08]武蔵野線南流山駅←→常磐線南柏駅

◇御祭神:櫛御気野命(くしみけぬのみこと)

◇御朱印:不明

 

 

 

◎Googleマップによるルート検索

「流山熊野神社」と入力すると候補地が2つ出ます。

→①熊野神社、②熊野神社参道

①を選ぶと裏参道に案内されます。1.1km

②を選べば、表参道に着きます。800m

 

 南から北に向かって「思井福祉会館前」の交差点に入ります。通りを渡ってGS沿いを左折。すぐに右路地(=切通風の道)に入ります。突き当りを右折してすぐに左折で「参道入口」です。

 

◆参道入口

 Googleはここまで案内してくれます。

民家とブロック塀の間に小径があるので、入ります。

 

 

◆参道

  雑木林の中ををゆるやかに下っていきます。

 

 

◆竹林

石段付近は竹林の風情です。

ただ、管理されておらず、やや荒れているのが気になります。

 

 

◆男坂・女坂

右:男坂=石段、左:女坂=スロープ

 

 

◆女坂

 このまま、進むと手水舎に出ます。その2~3mほど後ろに鳥居があります。

 

 

◆男坂

 

 

◆石段頂上付近

 

 

◆鳥居

 当社で唯一の鳥居です。

 

 

 

 

◆手水舎

 鳥居の先、左手にあります。

 

 

◆水盤を「満タン」にする

 水盤の半分くらいまで水が溜まっていました。そこで、筆者は水道栓をヒネリ、水を目いっぱい張りました。水音が心地よく耳に響きました。

 水を張った後は、水盤全体に水をかけていきます。表面が乾いた水盤が嫌いなので。

 

 

◆拝殿を望む

 彩色などは施されておりません。素木の地味な社殿ですが凛としています。

 

 

 

【社殿】

◆拝殿

 御祭神:櫛御気野命

 別名=家津御子大神

(けつみこ)

 鳥居から拝殿までは石畳です。

 

 

◆熊野権現

 境内には仏教関連の石碑などが残っており、明治維新まで「熊野権現」と呼ばれていたことが窺がわれます

 

 熊野権現とは熊野三山の祭神である神々で、仏教と習合しています。

①家津御子(けつみこ)=スサノオ=阿弥陀如来

②速玉(はやたま)=イザナギ=薬師如来

③牟須美(むすび)=イザナミ=千手観音

 

 

 

◎櫛御気野命について

(くしみけぬのみこと)

 

 ◇櫛=奇霊(くしび)

 ◇御気=御食もしくは御木

すなわち、神祖熊野大神櫛御気野命と同神。つまり、熊野大神。

 

 祭神の別名である家津御子大神は、紀伊国・熊野坐神社(=熊野本宮大社)の祭神で、樹木を支配する神です。

 

 櫛御気野命は別名も含め、須佐之男命のこと。と考えられています。

(注)日本書紀・一書によれば、櫛御気野命=五十猛命、という説もあります。

by『祭神記』玄松子

 

 

 

 

 

 

◆本殿

こちらも素木の社殿です。

 

 

 

 

◆本殿裏手から本殿を望む

 

 

 

◎熊野という地名について

  クマクマシ(→隈々しい)という形容詞。樹木が繁茂している様や、ひどくうす暗いという意味を指す言葉。熊野とは、この「クマ」に由来した地名です。

by『日本の神様-読み解き-事典』柏書房

 

 

 

【境内社】

 摂社として三峯神社を祀っているらしいのです。となれば、そちらを筆頭に挙げたいところでした。しかし、捜しましたが、三峯神社の所在確認ができませんでした。

 

◆石碑

天照皇大神宮

 

 

◆石碑と石祠

 山と水という、根源的な神さまを祀るスペース。

 

 

◇石碑:大山阿夫利神社

 三峯神社は発見できませんでしたが、別の山岳信仰系神社がありました。

 

 

◇石祠:水神宮

 

 

◇石祠:3社合祀

春日神宮、天神宮、稲荷宮

 

 

◆社務所

 

 

 

【神仏習合関係】

①青面金剛など

 裏参道に建ち並んでいます。

 

 

 

 

石搭:十九夜搭

 月待行事は、特定の月齢の夜に「講中」と称する仲間が集まり、飲食を共にしたあと、経などを唱えて月を拝み、悪霊を追い払うという民間宗教行事です。

 写真は、旧暦19日の月待の記念として、十九夜講中によって造立された塔です。十九夜講の多くは女人講。子安講ともいい、安産を祈願することもあります。主に、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉などに分布します。

~ウイキより抄録

 

 

③庚申塔群

 本殿左手の茂みの中に鎮座します。

 

 

 

◆拝殿から振り返る

 

 

 

【御朱印】

 不明です。

 

 

 

【参拝ルート】

2022年 7月11日

START=JR武蔵野線・新松戸駅~100m~流鉄・幸谷駅→流山線→平和台駅~650m~①赤城神社~平和台駅→流山線→ 鰭ヶ崎(ひれがさき)駅~800m~②熊野神社 ~鰭ヶ崎駅→流山線→幸谷駅~JR武蔵野線・新松戸駅=GOAL

 

 

 

【編集後記】

◆熊野牛王神符

 俗に「オカラスさん」とも呼ばれる熊野牛王神符(牛王宝印)は、カラス文字で書かれた熊野三山特有のそれです。写真は、当社が勧請した熊野本宮大社の御神符。

 

「八十八の烏が見事にデザインされており、木版で手刷されたものを熊野宝印と認めています。by熊野本宮大社HP 

 最も古い熊野本宮大社の牛王神符については天武天皇の白鳳11年(671年)の記録が残っています。とてつもなく古くから存在し続けるお札です。

 一般的な護符として利用されるほか、起請文(誓約書)として用いることもあります。

 

(了)