御瀧不動尊 弁天堂
(おたきふどう)
枯れることなく流れ出る竜頭の滝が御瀧不動尊の名の由来。かつては「水行」の道場でした。
◆正式名:御瀧山金蔵寺(おたきさん こんぞうじ)
◇住所:千葉県船橋市金杉6-25-1
◇最寄駅:滝不動駅~900m(新京成線)
◇バス停:御瀧中学校前~10m
(JR船橋駅北口[船09]鎌ヶ谷大仏行き)
◇御祭神:弁財天
◇御朱印:弁財天の御朱印はなく、瀧不動尊のそれを拝受。
急に思い立ち、ろくに調べもせず当地に向かいました。結果、裏門から入ってしまいました。フツーに山門があったため、違和感を感じませんでした。あとになって裏門だと知りました。
悔しいので、表門から入るべく、2日後に再訪しました。
◆仁王門の下から遠望
池の水源は湧水です。池の形状は縦長で、画面奥深くまで伸びています。
池は、夏になると睡蓮の花で覆われます。生き物は鯉や亀。鳥類は、鴨や鷺のほかカワセミなども見ることができます。
【水に関連する物件】
①水路
弁天池の水は、境内の水路に流れこみます。
◆2つの湧水が合流
左方から右に流れるのが、水行場(=龍頭の滝)からの湧水。
上方から下に流れ落ちるのが、弁天池からの湧水。
水路に舞い落ちた桜の花びらは、「花筏」となり、仁王門の石垣下を流れていきます。
◆ホタル
水は石垣沿いを右折し、森の奥に向って流れていきます。この辺りでは6月に「ホタル鑑賞会」が開かれます。
(注)ホタルは自生ではありません。放流です。
◆水路は森の奥へ
当山の森に鹿が生息。鹿島神宮や香取神宮のような飼育ではなく、半野生。との情報を入手。お掃除ボランティアの方にお尋ねしたところ、「いるにはいるのですが、今は老鹿1頭のみとなってしまいました。」とのことでした。
②水行場
◆入口
行者滝は当山の縁起にリンクする湧水です。
人がすれ違えないほど狭い石段を降りていきます。
◆突き当りを左折します
◆さらに下ります
◆右折し、少し下ります。
◆龍頭の上方=壁の上
◆背後の壁
滝の水は、背後の壁の下を抜けて水路に注ぎます。
【表参道】
◆表門
◆森の参道
当山は、船橋市随一の緑を有し、起伏ある地形に境内が広がっています。
4月を迎えた森は、緑が濃くなり、若葉が増えていました。
緑の参道を進み、木々がばらけき始めたら、そこは弁天池。
池と弁天堂を右手に眺めつつ参道を進みます。
男根のように水面から突き出る倒木跡。ここは、カワセミの指定席です。
弁天池を過ぎると、雰囲気は一変。
寺院らしい風景が眼前に広がります。
◆仁王門
◆仁王門 天井画
画面の上から2列目は、右端に琵琶を抱えた弁財天が描かれています。
仁王門を潜った先は、お寺さん的雰囲気が加速します。
◆手水舎
竹筒から浄水がとめどなく流れます。
◆鳥居
寺院の境内に鳥居!
◆地主神
当地の土地神さまをお祀りしている、とのこと。
【寺院建築】
御瀧山金蔵寺は、真言宗豊山派の寺院で、御瀧不動尊と呼ばれています。
また、「吉橋大師八十八ヶ所巡り」の第58番目札所でもあります。
◆本堂(不動堂)
等身木造立像=本尊不動明王と四大不動が祭られています。
こちらのお堂は「お堂作り」といって、四周に壁がありません。
◆大師堂
旧・本堂です。現在は、弘法大師をおまつりしています。
◆観音堂
大本山 奈良県長谷寺の「十一面観世音」を写し本尊としています。
◆三重塔
胎臓界・金剛界、それぞれの大日如来と薬師如来の三像をおまつりしています。
◆寺務所~微動だにしない猫
この日は、4月8日。お釈迦様の誕生日でした。
当方は神社派なので、そんなこと気づかずに当山を訪れました。寺務所?でそれを知らされて、「言われてみれば、そうだった。」と、裏門付近に屋台がたくさん出ていたことを腑に落としつつ、甘茶をいただきました。柔らかい口当たりのおいしいお茶でした。
【御朱印】
本堂脇の寺務所にてもらえます。
筆者は、4年前に寺院専用御朱印帳を入手。まだ2つしか押されておりません。
【参拝ルート】
2022年 4月 8日
START=新京成線・滝不動駅~850m~ 御瀧不動尊~弁天池~弁天堂 ~滝不動駅=GOAL
【編集後記】
キホン、神社を専門として活動しています。今回は2回目の寺院訪問でした。
◆野馬除け土手
江戸時代、この辺りは幕府の牧場でした。写真の土塁は、民家や田畑に野馬が入り込まないよう築かれた土手の遺構です。御瀧不動尊の裏門から100mほどの場所です。
◆寺院でしたが
弁天池、龍頭の滝、水路、ホタルの小川、など水に関連する物件が豊富なお寺さんなので、比較的抵抗なく歩くことができました。やはり、水のパワーは絶大です。(了)