登渡神社
(とわたり)
《当社は、妙見系の神社です》
千葉氏の末裔・登戸権介平定胤が祖先供養のため、1644年に千葉妙見宮(=現・千葉神社)の末寺を勧請。1867年に寺院から登渡神社へと改称しました。
◇鎮座地:千葉県千葉市中央区登戸3-3-8
◇最寄駅:京成線・新千葉駅~200m
◇御祭神:天御中主命、高皇産霊命、神皇産霊命
◇御朱印:あり
【参道】
◆大鳥居
白い石を使った大鳥居は、傷みもほとんどなく、創建されて間もないようです。
◆石段
木漏れ日が気持ちの良い、石畳の参道です。両サイドはむきだしの土面です。
◆手水舎
赤色が効果的に使われていました。
◆拝殿を遠望
手水を使ったら、石畳を斜め右に進みます。そして、拝殿手前で今度は左に、です。
【社殿】
◆拝殿
◆拝殿軒下
いろいろなものがありすぎて、落ち着きに欠ける気がします。
◆常夜燈
台座には亀。
◆本殿
細密彫刻が見られます。
◆神額
神額は『天御中主尊』と揮毫されています。青色には意味があるのでしょうか。
◆本殿裏手
裏に回り込み、山(=土塁)をよじ登って撮影しました。
【境内点描】
◆浅間神社と御神水
とても気持ちの良い空間です。御神水と書かれた高札の裏側に、お水取り用の柄杓が備えられていました。
◆浅間神社
御祭神:木花咲耶姫命
北斎『登戸浦』の画像関連を検索すると「富士塚がある」、という記述が散見されます。しかし、筆者が境内を探索したかぎり、富士塚もしくはその面影はありませんでした。
◆御神水
鋳物の龍から「ご神水」が流れ落ちています。
◆御神木
種類は、銀杏です。八幡神社ではないのだけれど・・・。
◆水神社
御祭神:綿津見神
手水舎の隣です。拝殿に進む前に、先ずはこちらにお参りしました。
~海が近いので、お祀りされている神さまは、海神・綿津見神です。農業絡みの「水の神=弥都波能売神」ではありません。
◆寄せ宮
左から、八坂神社、金刀比羅社、天神社、阿夫利社、古峯社、狭長田社、痘神社。
◆祭器庫&神輿庫
祭器庫まである神社は、見かけることが少ないです。
◆神楽殿
◆稲荷神社
参道の左手、手水舎の向かいに鎮座していました。
◆授与所
表参道の大鳥居をくぐって、ほどなく右手。つまり、拝殿はずっと先。よって、御朱印は帰路でいただきました。
◆錨と梵鐘
元・海辺の神社らしく錨が置いてありました。右は神仏習合の神社らしさを伝えます。
【裏参道】
◆石塔群
庚申塔や青面金剛などの石塔・石像が並びます。「妙見」の面目躍如な光景です。
【御朱印】
【参拝ルート】2018年 6月13日
START=京成本線・海神駅~徒歩10分~①『山野浅間神社』~海神駅→京成本線→谷津駅~徒歩7分~②『丹生神社』~谷津駅→京成千葉線→新千葉駅~徒歩5分~ ③『登渡神社』 ~新千葉駅→京成千葉線→京成千葉駅~徒歩10分~④『千葉神社』~JR総武線・千葉駅=GOAL
【編集後記】
◆『富嶽三十六景』葛飾北斎
「登戸浦」(のぶとうら)
宮司さんに尋ねたところ、この地は埋め立てられ、鳥居はとっくの昔に解体されたそうです。
【図版について】
2つの鳥居は、本来もっと離れていました。しかし、そこをデフォルメして制作しています。構造物の内側から富士を望むという北斎好みの構図です。
◆妙見
この日は、オーラスに妙見の總本宮「千葉神社」をセットしました。したがって、当社への参拝は、「妙見」への予行演習。元・寺院感が満載でしたが、千葉神社のような派手さがないためか、神社としての違和感はほとんどありませんでした。 (了)