仕事の覚醒について







今でこそ、休みなく年がら年中働いてるんだけど

その昔、自分が十代だった頃はサボリにサボっていた。

サボリの鬼だった。



初バイトは梅田のレストランでウエイター。

暇さえあればくるくるくるくる回転していた。

何を言ってるかわかんないかもだけど、ひたすらくるくるターンを繰り返していた。


おぼんを持ち上げて歩くのに憧れて真似していたらパフェグラスを盛大にぶち撒けて怒られていた。


いや、もうそういうキャラとして諦められていた。



16の頃だったからモテた。

視線をよく感じた。

連絡先を渡そうかと何度も何度も葛藤していたが結局、渡したことはなかった。


今思えば、絶対にいけたはず。

いや、ほんまにほんまに。


昔から気配や視線を敏感だったので



ただ、勇気がなかった。


童帝だったし。



付き合ったことすらなかったし。









んで、次は同時にファーストフード店員。




ここでも悪鬼の如くサボっていた。


半分遊んでいたのですごい楽しかった。

変な子だったので社員さんが気に入ってくれていたこともあってクビにはならなかった。

よくブチギレられていたけど。



帽子が嫌いだったので、一度もまともにかぶったことがなかった。



家が近かったので、バイト中に家に帰ったこともあった。

理由はだるかったとかじゃなくて、髪型が気に入らなかったから家でセットしなおして戻ったりしてた。



毎日のようにバイト終わりの深夜からカラオケに行ったりして、とてもとても楽しかった。























そんなある日







覚醒する






















歳上のメンバーが卒業して自分が上の立場になり

自然と責任感が沸いた。

元々、人に何かを教えることが好きだったこともあり、隠れて新人を教えていた。

役職は与えられなかったよ。

だって素行が悪かったんだもの。




でも能力は自分で言うにすごくあった。

全国でもトップクラスのスピードは認められていた。けれど目つきが悪いので愛想がないと思われて接客の全国大会には出してもらえなかった。



でも人望的なものはあったので何故だかやったことがないキッチン部門の代表として全国大会に出場した。




実技テストの結果はおそらく全国最低だったのではないだろうか。


























それから他のバイト先でも能力が評価され、戦力として重宝される。と同時に責任も与えられ、更に覚醒する。















































あれから何度の覚醒、気付きを経たのだろう



超問題児だったアルバイト時代

甘え切っていた頃

悪気すらなかったんだと思う


楽しければそれでいい


これがずっと続いてくれる





そんなはずないのにね。










あの頃の仲間はきっとどころか絶対に

今の自分の仕事に対する姿勢を信じない。


だ、だれ?どうしたん…


ってなると思う。




























何が言いたいかっていうと、人は責任を与えられると、どんな人でも変われる可能性があるということ。


性格自体は難しいかもしれないけれど、姿勢は変えられる。姿勢さえ変われば視界も変わるので色々な気付きを得れる。

だからいきなり性格を変えようとするのではなく

まずは姿勢を変えることに集中すれば、出世したり彼女ができる可能性が高くなると思う。



確実なことは何一つないかもしれないけれど

可能性を上げる行為が全てだということを今の自分は知っている。


確実なことばかりだったらみんなやるよ

不確実なことばかりだから頑張るんだよ

頑張っても差が付かないと分かり切ってる事に努力する人なんていない。



頑張るには確実性よりも

そこに不確実性があるかどうか




これが重要。




それがなければ自分はあの頃のままだったように思う。









































自分「来月の企画は考えた?」


過去「なんやっけ?」


自分「三日前に言ってたやつ」


過去「忘れた」


自分「忘れる可能性が1%でもある時はその場ですぐメモりね」


過去「覚えれるやつは覚えてるよ」


自分「それは99%以下やろ?」


過去「99%なら十分覚えてるくない?」


自分「100回に1回ミスをするってことよね?で、その1回のミスのマイナスと、100回メモったり確認作業に使う労力はどっちがマイナスがデカイと思う?」


過去「えっ」


自分「おっとっとに1箱でも異物が混入してたとしたらその1箱だけ取り除いたり謝ったりしたら済むと思う?」


過去「ちょ」


自分「優先順位と同じで、常に楽さとリスクの比率について考えてた方が良いよ」


過去「誰だ!?おまえ!!!」


自分「えっ」


過去「こういう時は笑顔で!」


自分「えっ」


過去「誤魔化して!」


自分「えっ」


過去「頑張ります!!だけでええねん!!」


自分「えっっっ」


過去「んで、ふてくされて見つからんように家に帰る!」


自分「仕事中に帰ったらあかんやろ…」


過去「誰がゆーとんじゃい!!!」


自分「びくぅ!!」


過去「いいとも見終わったくらいに戻ってきて」


自分「いいともとっくに終わったよ…」


過去「えっ、いいとも終わんの!?!?」





























そんな懐かしい思い出