ニュースでは、「(小惑星)イトカワの小石が入っている可能性のあるカプセル」
という中途半端な表現ですが、本当に入っているのか
結論から言うと、わかりません(・∀・)
ほんとに
でも、入っている要素は何なのか
入っていない要素はなんなのかがわかってると
よりおもしろくなります
サンプル採取の仕組みを言っておくと
イトカワの表面に弾丸を撃ち込み、舞い上がった小石を採取する
ということですが、最低、砂ぼこりが入っていても
これについては成功です
イトカワはかなり重力が小さいので、着地の衝撃でも砂ぼこりがかなり舞い上がっている可能性もあります
まず、順を追うと、はやぶさは2回の着地をしています
1回目は当初着地していないとなっていたために弾丸を撃ち込むコマンドは実行されなかったけど
実際は2回緩やかにバウンドした後、30分以上着地していたことが明らかになりました
着地点はレゴリスというやわらかい堆積層で
着地によりかなり砂ぼこりが舞い上がると考えられます
地球では0.5mmしか飛び上がらないものも、イトカワは重力が小さく数十メートル飛び上がる
15cm/sの速度で脱出できる程度の重力の小惑星に10cm/sで自由落下による着地をしており
そこそこ舞い上がっていると推測できます
なので
「この1回目の着地で舞い上がったサンプルが採取できた可能性はかなり高い」というのがJAXAの発表
で、本格的にサンプルを採取する2回目の着地
これは1秒程度の着地なので1回目で考えられるような砂ぼこりが入っている可能性はほぼない
問題は弾丸が発射されたかどうか
データを記憶するにはそのための電力が必要なんだけど
サンプル採取のシーケンス(順に制御を実行していくもの)が終わった後
トラブルにより大きく電力低下してしまい
広い範囲で電源がリセットされたため、かなりのデータが消えてしまっている
なので断片データしか残っていないためはっきりとしたことはわからない
弾丸が発射されたか否か、ポジティブ、ネガティブ要素を挙げると
ポジティブ要素・1回目の着地(表面温度は100度以上、30分以上着地したとき)に比べて、2回目の着地をしたときの方が
弾丸発射系統の温度が高温になっている
これは弾丸が発射されたことを示唆している
ネガティブ要素・上記のとおり、弾丸が発射されたデータがない(単に消去された可能性も大きい)
・着陸前のシーケンスに弾丸発射系統を安全モードに戻して弾丸を発射しないコマンドがまぎれていたことが判明
ただ、これが何かの目的で送信されたコマンドなのか、
実行されたものなのか、人為的ミスなのか、エラーなのかよくわからんです
しかも、着陸したときに、弾丸発射を含めた着陸シーケンスが正常に動作したことを示す信号を
受信したこともあり、エラーが生じていなかったのでこれまたよくわかりません
実際にあるデータが断片的ならば、発表も断片的なので
判断するにはあまりにも材料が無いのですが
少なくともポジティブ要素とネガティブ要素が矛盾してる状態
というか、電源が落ちて記憶部分に障害が起こったりしているなか
「着陸前」のデータと言いつつ、時刻データとのズレがなかったかなど
情報が無いだけにいろんな推測ができ、取得データの内容を100%信用できるのかもよくわからんです
結果は1-2ヶ月後に明らかになると思います
どちらにしろ、小惑星に着地し、地球に帰還できたこと自体が大偉業です
しかもイオンエンジンなど、日本の最先端技術の有用性を証明できました
「はやぶさ」とプロジェクトチームにはお疲れ様でしたと言いたいです
あと、こうして見ると、やっぱりニュースの情報はちょっとバイアスがかかってる気がします
より生に近い情報に触れると、結構違った見方ができるもんです
P.S.
発射されたかもしれない弾丸の速度は秒速300メートル
発射したとしたら、「はやぶさ」には上昇の力が働くと思うんですが
離陸時の速度50cm/sというのはどういう評価だったのかな
いろいろわからないところが多いですが
とりあえず結果を待つしかなさそうです
参考資料:
JAXAのプレスリリースなど「はやぶさ」探査機とそのミッション 川口淳一郎松浦晋也のL/D 「はやぶさリンク」wikipedia
その他