【第1回】鈴木花子〜五題噺Challenge〜
⭐
もー
出来たからUPします(笑)
現在の時刻は8:20
8:25にUP
〔鈴木花子五題噺Challenge〕
①巨人大鵬卵焼き
②ボルテスV
③ツチノコ
④チョコちゃん
⑤プラトニックラブ
※この5つのキーワードが
順不同で組み込まれています。
ショート・ショート
「給湯室」
「えー?!マジでー??!!」
給湯室に紗季の大きな声が響く
「ちょっと!もー
声が大きいってば!」
私は慌てて周りを見渡した
ごめんごめんと
いつの時代?
てな顔の前で手刀を切る真似をする紗季に
「いやいや
力士ぢゃないんだからアンタ・・・」
と
呟くと
「力士?お相撲さん??
あー
巨人大鵬卵焼きだ🎵」
と
更に
いつの時代よ?!
と
ツッコミ入れたくなる言葉を発する紗季
あんたも私も野球も相撲も興味無いでしょ(笑)
ま
卵焼きは上手く作れないけど
好きですよ(笑)
いや
真面目な話
本当なのだ
万年課長(51歳)と
うちの課の御局
垣内千代子(41歳)は
デキているのだ
そう
私は見てしまった
先週の土曜
駅の裏側の
いわゆる “ ホテル街 ”を
2人が人目を避けるように歩いていたのを・・
紗季は
ふと真顔に戻ると
私に向かって尋ねてきた
「あれ?ちょっと待って…ハゲ散らし と 御局様 はいいとして
友美は何で そんな場所に居たのよ?」
やば・・・
一瞬
頭の中が真っ白になり
言葉に詰まる
「えーー?おかしくない?
友美がそんな場所、一人で居るわけないよねぇ???」
肘で私をツツキながら
ニヤニヤした顔で
聞いてくる紗季
「わ、私は・・・ほら
たまたま💦
その…お魚咥えたどら猫追っかけて・・・」
「サザエさんか!!
てか
ふーーん
もしかして?あの色黒マッチョ?
あれからも会ってたんだー」
今から2週間前
私と紗季は紗季の友達
梨々香と3人で
合コンをしていた
そこで
奇跡的に
私、紗季、梨々香
3人ともにタイプの男性と巡り会えたのだ
ま
残りの2人が
真剣交際に発展する程の
運命的出会いだったかは知らないが
私と賢太との出会いは
本当に運命的なものだった
「なに?なに??
本気??あの色黒マッチョ!
えー・・・賢太って言ったっけ?
あの色黒マッチョとマジで付き合ってんだ??」
目を輝かせて
紗季は聞いてくる
課長も御局の話なんか
もーどーでもよさげだ⤵⤵
「何言ってんのよ💦
私と賢太さんはそんなんぢゃないしプ・・・
プラトニックなの!
プラトニック!!」
「はぁー?
今は西暦何年よ?
昭和ですかー??
今どき、プラトニックラブなんて流行りませんけどー??」
紗季が茶化す
そこに
「昼休憩には まだ早いんだけどなぁ」
と
ハゲ散らし
こと
長谷川課長が顔を出した
紗季と私は
慌てて
「あ!す・・すいませーーん
今、戻りまーす」
と
2人声を揃えて
駆け出すように
給湯室から飛び出した
「バカ!紗季が変なこと聞いたりするから
ハゲ散らしが側まで来てるの気づかなかったぢゃんかもーー!」
「ごめんごめん」
紗季はまた
顔の前で手刀を切る
そっと
振り返ると
私達が去ったあとの給湯室に
こっそり御局が入るのが見えた・・
そこでは
ハゲ散らしと御局が
二人きりになっていて
御局が
「課長…今度、いつ会ってくれるんですかぁ?」
と
甘い声を出す
「ん?
俺もなかなか自由が無くてなぁ
次の土曜は、ほら次男の野球の大会があるし
日曜は長女のテニスサークルの日だろ?送っていかなきゃならん」
「えーやだやだー
来週まで課長に会えないなんて
千代子おかしくなっちゃうー💦」
「そんな事言うなよ・・・
私の可愛いチョコちゃん
チョコちゃんが泣いたら
ワシまで悲しくなるじゃないか」
「だってぇーー」
職場でいちゃつく2人
私や紗季以外の人にも
不倫がバレるのなんて
時間の問題
その日の仕事帰り
いつも通り
🚇地下鉄に揺られていると
📱スマホにラインが
あ
梨々香からだ?
梨々香は
あの日、合コンした
アパレルで働く紗季の友達
あの夜ついででライン交換していたのだ
そこには
ALL平仮名で
『ゆみちゃん さきからきいたよ
あのくろまっちょとつきあってるんだって?
まじ?ちょーうけるーー
え?いまでんだいじょーぶ??』
て
いやいや
メチャメチャ読み辛いんですけど💧
小学生ぢゃないんだから💧💧
次の瞬間
📱スマホが
ブーーーー
ブーーーー
と
小刻みに揺れる
🚇地下鉄の中なので
バイブにしていた📱スマホが
ブーーーー
ブーーーー
と
揺れまくり・・・
仕方なく
家のある駅の2つ前で電車から降りた
📱スマホに出る
「もしもし・・・」
言ってる途中で
切り込んでくる
「早く出ろしぃーw
紗季から聞いたよー
あの色黒マッチョと付き合ってんだって??」
一方的に
マシンガントーク炸裂・・・
自分も
あの後
合コンでお持ち帰りされたインテリヤクザと一晩を共にしたものの
持ってるモノだけ立派で
あっちの方はてんでダメダメ
勝手に挿れて
勝手に出して
ものの1分で はい、オシマイ
だったと愚痴り
いくらあそこがツチノコでも
早漏では話になんない
ハズレだったとまくし立て
色黒マッチョは
あそこも色黒マッチョなのか?
と
変態オヤジなみのセクハラ質問
ごめんこめんと手刀を切り
『巨人大鵬卵焼き』とか言い出す紗季に
矢継ぎ早にちんこの話ばっか聞いてくる梨々香
なんで
こんなに私の周りには
昭和な奴らが集ってんのよ⤵⤵
くだらない下ネタトークを
軽くかわし
最後に
私は梨々香に言った
あ
それと
さっきから
私のことを “ ゆみ ” “ ゆみ ” って
呼んでるけどさー
確かにあの時
予約シートに[友美]って書いたけど
私の名前は
“ ともみ ”
ですから!
友美と書いて “ ともみ ”
すると
梨々香は言った
「え?
あれ ともみ って読むんだ!
ごめーん
勝手に可愛い方で読んでたー」
いやいや
ともみ の方が可愛いです💢
心のなかでツッコむ
続けて梨々香が言った
「あちゃー💦そーか
あれね!あれ
ボルテスVは “ ファイブ ” って読むけど
コンバトラーVは “ ブイ ” って読む みたいなぁー??」
って
知らんわ!!
ロボット??
てか
どんだけ
昭和やねん!💥
つい
大声を出してしまった私
トントン
と
肩をたたかれる
振り返るとそこには
御局!?
「あんたねぇ
公衆の面前で大きな声を
少しは周りの目を気にしなさい」
わちゃー
嫌なとこ見られたー
私は
咄嗟に返す
「あー
まさかこんなとこ見られちゃうなんてー
ごめんね
チョコちゃん」