先ずは先生方のお考えから。


「墓」を意味する戌と辰は冲することでその墓の鍵が開かれます。
金運に恵まれたり「墓」=「死の世界」が開くのでスピリチュアル
な力や霊感があると言われています。凝り性だったりもします。
辰戌丑未の四墓庫で特に強い作用は陽土の辰と戌で、冲となる支が
流年で巡った時、庫墓冲開と言います。
大谷翔平くんの命式は、

時日月年
辛壬庚甲
亥辰午戌

なので、年柱と日柱に戌と辰があるので天羅地網になります。
しかも庚辰で魁罡があり天下が取れる命式です。
31歳からの大運で「甲戌」が来て「庚辰」の大谷くんには冲ですが
墓に入って止まりがちな動きが冲によって、蓋を開けられる。
何か大きい決断をするのかもしれないし、金庫が開くという意味も
あるので大きな財が動く可能性もある。


庚辰はどこにあるの?

四柱推命では、土の十二支である、丑・辰・未・戌を、墓庫といい、
命式に十二運の「墓」がある方の大運や年運に十二運の「冠帯」が
巡ってくることを「墓庫開冲」と言って財を手にするとも言われる。
その仕組みは、「墓」は大切なものを入れる入れ物で蓋が閉まって
いる状態だけど、冲の衝撃により蓋が開き、冲された支の通変星が
財星の場合に大きな財が飛び出してくる。


大きな財が喜となるか忌となるか?

四柱推命では、土の十二支である、丑・辰・未・戌を、墓庫といい、
命式にある人は、財を持つことができると言われます。
お金を貯めることができる人。ものを捨てられない人。
土の十二支に財星がつく場合に顕著に表れる。
丑・辰・未・戌が冲となるのを「墓庫が開く」というが、墓庫が開く
ためには、地支の冲だけでなく、財星の五行が剋されることが必要。
墓庫が開くと、大金が入ってきたり、才能が開花することもあります。
ただし、冲の作用である、衝突や離別などを経験しないと、それらは
手に入らない。


そうなの?

四柱上に「墓」を持ち、「冠帯」が巡ると、墓庫冲開と言って、「墓」
の蓋が開くという意味です。
「墓」は入れ物で、お金を入れる箱は金庫なので、墓庫が開いていると
お金が入ってくるという場合もあります。
墓庫は、金庫であると同時に、棺桶であり、牢であり、病室なのです。
四柱や大運に悪い星が来ると、死亡、入院、投獄といった意味になる。
墓のふたが開くと、霊が出てきて霊界の働きが強くなるので、悪い霊が
働かないように供養が大事になる。


霊も出るの?


古書を見てみましょう


滴天髄 論地支』より

生方怕動庫宜開、敗地逢冲仔細推。
支神只以冲為重、刑與穿兮動不動。
暗冲暗合尤為喜、我冲彼冲皆冲起。
旺者冲衰衰者抜、衰者冲旺旺者発。



説明は必要ないですよね。
一行目に墓庫冲開に関する記述があるのですが、気になるのが「敗地」
という言葉です。これは沐浴の別称なのですが、正しいのでしょうか。
私は、この部分は局の冲に関することで、生と旺と墓なのではないかと

考えています。


もうひとつ


子平真詮』より

十七、論墓庫刑沖之說
辰戌丑未,最喜刑沖,財官入庫不沖不發——此說雖俗書盛稱之,
然子平先生造命,無是說也。

・・・以下略

辰戌丑未は刑冲を最も喜び、財官入庫は冲されなければ発しない、という
説は俗書にはよく書かれるが、徐子平先生の四柱推命には、この説はない。


というところです。


辰戌冲、丑未冲、は朋冲とも言われます。冲は蔵干の尅でもあります。
万物を生じる「土気」の解放という解釈はいかがでしょうか。