夢には、
お父さまとお母さまが、殺されるのが出てきた。
すごく恐ろしかった。
起きてみるとそこには、まだオトハが、片付けをしていた。
「ココロさま、また怖い夢にございますか?」
「うん、
お父さまとお母さまが・・・」
「大丈夫にございます。
傍にずっといて差し上げます。」
といって頭をなでてくれた。
「お眠りください」
と抱きしめて
「私は、大丈夫ですので」
そうきいて目を閉じた。
すごく安心できた。
そして、よく眠れた。


その夜は、少し雲が出ていたという。

この国には、2つの一族によって補われている。
よって、2つの一族は、支えあわなければならないのだが・・・。

「ココロさま、今日は、何をいたしましょうか?」
朝早くからやってきたオトハが聞いてきた。
「お掃除しない?」
そうオトハに言うと
「ココロさま、それは、他の者のお仕事なので・・・。」
「じゃあ、オトハ、勉強教えてよ。」
「かしこまりました。
私もユキさまには、おとりますが。
一応、教えれますよ。」
そういって、筆と墨を持ってきた。
「いいですか?ココロさま」
「うん」
「では、ココロさまは、文字はおかけになりますか?」
「うん。少しだけなら」
「それでは、書いてみてください。」
「なにを?」
「それじゃあ、自分のお名前を」
そうして、紙に「星野ココロ」と書いた。
「ココロさまは、もう星野では、ございません。
月野でございます。」
そう、ここに初めて来た時から二ヶ月は、経っていた。
「オトハ、それは・・・。」
「わかりました。では、私の名前を書いてみましょうか?」
そういって、書いたのは「村井オトハ」
と書いていた。
「オトハの苗字って村井なんだ。」
「そうなのです。私は、村の井戸の近くにおりましたので」
「そうなの?」
そういって、オトハに文字を教えてもらって
庭に花を摘みに行った。
「オトハ、庭にはたくさんの花が咲いたね。」
「はい。きっとココロさまの思いがこうさせたのだと思いますよ。」
「オトハのお世話のおかげでしょ。」
「いいえ、私は何も」
そうして、摘んだ花で押し花を作った。
「ココロさま、なににお使いになられるのですか?」
「ユキにあげるの。」
「そうですか」
あれから
ユキと一緒の苗字になってから
私の前に現れなくなった。
「ココロさま、ユキさまにお会いしたいのですか?」
「うん。いないと寂しいね。
嫌い嫌いっていってもずっと一緒にいてくれたから」
「そうですね。
私になにか出来たらいいのですが・・・。」
「オトハは、傍にいてくれたらいいよ。」
そういって抱きつくと
「ココロさま重たいです。」
「いいじゃない。オトハ」
といって抱きついていると
涙が出てきた。
「ココロさま?
どうかなさいましたか?」
異変に気づいたオトハが聞いてきた。
「オトハ、本当はね、とってもとってもユキに会いたい。
会いたいよ。
ユキに」
と泣いてると
「大丈夫ですよ。
その思いは、お届きになりますよ。」
そういっていると
「ココちゃん?
どうして泣いてるの?」
と門のほうを見るとユキがいた。
「ユキ?」
「うん。そうだよ。」
と言われてオトハから離れてオトハの後ろに隠れた。
「ココロさま、ユキさまですよ。
どうなさいましたか?」
「ユキ、どうしているの?」
「帰ってきたんだよ?
もうすぐ花が咲くと思って。」
「ユキさま、ココロさまは、
あなたさまのことお待ち申し上げていましたよ。」
「そうなの?ココちゃん」
「・・・」
「ココロさま、私にではなくユキさまに引っ付いてください。」
「いやだ。」
「ココちゃんおいでよ。」
「いや、オトハ部屋にもどろう。」
と私が歩き始めると
「ココちゃん待って。」
とユキが後ろから抱き着いてきた。
「さっきのココちゃんの涙のわけが知りたって」
「オトハに聞けばいいじゃない。」
「ココちゃんは、僕のこと待っててくれたの?」
と顔をユキのほうを向かされていわれた。
「あたりまえじゃない。」
「ごめんね。ココちゃん、一人にして」
「オトハがいたから」
そういって泣き出してしまう私
「泣かないでよ。ココちゃん」
「うん」
「オトハどうしたらいいの?」
「大丈夫ですよ。すぐ泣き止みますよ。」
「オトハ、タオル」
「はい」
とタオルを渡された。
それで涙を拭いた。
「ユキ、おかえりなさい。」
「ココちゃん、ただいま。
中に入ろうか?」
「うん、いこう」
そういって中に入ると
「これは、ココロではないか。」
と王様がやってきた。
「お王様、私にご用でも?」
「お父さま、ココちゃんを困らせないでください。」
「わかっとるは、のうココロ。
私は、ずいぶん年をとった。
なのでのう。家督をユキに渡したいと思うておる。
だが、ユキは、ココロを王妃にしたくないと申しておる。
どういうことだ。」
「え、私は、もうユキさまの妻にございますよ。」
「ユキ、どういうことだ?」
「ココちゃんを王妃にしたくないよ。
だって、今以上にココちゃんをイジメてくる人たちが増えるんでしょ?
そんなのいやだから。」
「ユキ、そんなこと思ってたの?
大丈夫だよ。私は。オトハもいるし
それにここの外にも滅多に行かなくなったし」
「そうなの?
わかった。僕王様になるよ。」
そういって、数日後
ユキは王様になった。