梅雨明けスペシャル?〜続・帰ってきた聞間専科

24.7.23音楽酒場サラスヴァティ弁天

 

 

 

音楽酒場サラスヴァティ弁天

 

聞間拓

 

 

7月の聞間専科は、梅雨明けスペシャル…って、よく考えたら梅雨明けでどうスペシャルなんだろなっと思いましたが(笑)、全体には空の色、青の感じを受ける選曲でした。おかげで、大好きな「ちぎれ紙の上、青虫」や「遠雷」を聴けました。 

 

レコーディングや新曲制作などもろもろでライブ本数抑えめだった今月。月末にはアートリオンでのワンマンを控え、そこに向けての準備もあり、普段よりもシャープな心地でいるように見受けられました。暑くてボーっとする、なんて言ってはいましたが。

曲数はゆるめの専科っぽい13曲。この日は奇跡的に弦が2回切れて(わあ!)、交換時間が結構あったせいもあるかもしれませんね。


来月はお盆スペシャル…ってこれもお盆でスペシャルってなんなんだろな(笑)と思いもしますが、お盆休みで普段来られない人にも賑々しく集まってもらえたらいいな、と思います。

 

 
 

イメージは青空

月が近づけば少しはましだろう

遠雷

天動説

VirginFlight

 

太陽の花束

ちぎれ紙の上、青虫

遠い日のRadio

Knock!

MoonlightBlues

応援の唄

 

GoodBye and Go

 

 
髪がえらく伸びたねえ…って話が冒頭にありまして。
切ろう切ろうと思ってる、でもつい忘れちゃう…とのことで、結局、アートリオンのワンマンでも切らずに来てました。そろそろ真夏だし、なんとか時間を見つけられるといいですね。
前髪は自分で切れるじゃん、という客席にも、自分でやると曲がりそうで怖い!と嫌がる聞間さん、自分を評して「やってもないのに、やらずぎらい」と言ってました。これを臆病、と見るか、慎重、と見るか(笑)

そんなわけで、前髪が顔のほとんどを覆っちゃう状態での専科です。
 
冒頭は梅雨明けの空のイメージで、と「イメージは青空」、「馬」。ギターで作る、リズムが印象的な2曲。高い空を感じる幕開け、爽やかでした。

配信から指摘のあった弦のくるりん。
 


直前のリーフルームでのチャゲアスナイトでは27曲中26曲、ギターを担当したとのことで、慎重に弦をたくさん用意して張り替えてたみたいなんですが、よりによってラジオペンチをなくしちゃって、寄ってこようと思った百均にも暑すぎて忘れて寄れなかった…ってことで、切りっぱなしのクルクルです。
気づいた配信の方、視点が細かい!
もっとギューッと引っ張って小さく丸める方法がある(SuperGoooooood!!のジュンヤさんもそのタイプだそうな)けど、聞間さんは怖くてできないんですって。一度、指を切っちゃったことがあるそうで。
髪を自分で切れないように、ちょっと怖がりさんな聞間さんでした。

チャゲアスナイトの話が出たので、その日はやらなかった曲から「月が近づけば少しはましだろう」。

これも何気なく、夜空のイメージですね。ASKAさんの曲だそうですが(すいません、チャゲアスはヒットソングしか知りません)、粘り気のあるメロディが確かにASKAさんぽかった。


そしてこれも夏の曲、と「遠雷」。

大好きな曲で、先月に続いて今回も聴けて嬉しかった。冬にはまず聴けないんですよね。 

遠くに鳴る雷の不穏な気配が、生命を歌うこの曲のイメージにこれ以上ないくらいのっしりと重なって、いつも切ない。

どうしてこの曲を聞間さんが書いたのかは、最近のファンなので知らないのですが、どうしても日本人にとって夏が大きな「生と死」を見つめることになる季節であることを思い出さざるを得ないのでした。


最近は電車で移動してて(後日わかりましたが、車検を切らしたそうです…ありゃー)…というところから、車の歌をやります、な「天動説」。

英語いっぱい出てくるのが、若い頃の曲だなーって思いますが、この曲、好きな人は多いですね。バックのギターフレーズがとても美しい。


ここからは若い頃の思い出からの、浜松の若者の夏のリゾートの過ごし方の話からの、なぜか怪談(もどき)へ。

照明落として聞間さんのマイクにリバーブかける宮さんでしたが、ちっとも怖い話じゃなかったっていうね(笑)

 

 
1部ラストは配信からのリクエストで「VirginFlight」。声が出ねえ〜と一瞬、躊躇したものの、やろう!と歌い出して。
そう、これも空の曲ですもんね。
強いリズムと、サビのフライ・ハイ!の叫びとが心地よい曲。出づらそうでしたが、なんとか乗り切って、休憩へ。


 

後半はチャットや現場からのリクエストに応えて。

「太陽の花束」、「ちぎれ紙の上、青虫」。

「太陽の花束」で弦を切ってしまい、生・弦交換。なくしたラジオペンチは宮さんが貸してくれてよかったよかった。


「ちぎれ紙の上、青虫」はなんとなく晴天のイメージだから…と伝えての私のリクエスト。曲の展開がドラマチックで、ミニマムな青虫という存在から広がっていく世界観がとても好き。


このあとで少し、作曲するときの思いをとつとつと語っていて(想像や架空では書きたくないんだそうで、でも「そうはいってもそうそう青虫じゃないものが肩に止まることもない」)、出逢った人や場や出来事のことを思って「実在」に対して歌いたい人なんだなあと聴いていたら、恥ずかしそうに「まじめに話してしまった。俺、えらい!」と照れ隠しに自画自讃でした。


 

「遠い日のRadio」はリクエストではなく、この7月のおこもり期間に歌詞を見つけたという、昔、最初に組んだユニット時代に書いた曲だとか。浜松のラジオ番組でコーナーを持たせてもらっていた頃の思い出を載せて。

宮さんすら、初めて聴いたかも?な。おそらくは当時の聞間さんの「リアル」。言葉の選び方もストレートで、「もう俺の右側にはお前がいない」…という表現がいいな、と思いながら聴いてました。


ふたたび、リクエストに戻って「Knock!」(「15の夜を聴きながら」ってタイトルだったという話には爆笑…)、そしてチャゲアスの「MoonlightBlues」は少しだけ。


(ここでもう一回、弦を切るおまけ付き…高騰してるのでプレゼントは弦が嬉しいそうですよーツナ缶より嬉しいかも!って言う顔に切実さを感じました。ほんとはヘビーゲージがいいみたいですがなくなったので、ミディアムゲージの、できればコーティング弦がよい…とのこと。この日はDarcoのミディアムゲージを使ってました)


 
 
本編ラストはリクエストからではありつつ、思いのこもった「応援の唄」。

強く、鼓舞する。

「タフであれ、がんばれ。」

自分自身のことも、私達のことも。

どれだけ専科がゆるくても、曲数が少なくても、こんな風に大きな存在感を放つ曲があって、場を強く締める。

とても強い幕切れでした。

 

サンクスムービーは、これもなくした歌詞を再発掘したという「GoodBye and Go」。

宮さんがアスパラを閉店したときに最後に歌った曲で、聴きたがる人も多かったんですが、昨年、歌詞カードが入ったファイルをなくした中に入ってたそうで。

それが、おこもり中に最初のメモを見つけたから、と歌ったのですが、少しく短い。

宮さんが歌詞が違うね!と驚いていて、このあとブラッシュアップしたんだと思うんですよね、その歌詞は動画を見ればわかると思うんだけど…と話す聞間さんに、むしろ楽しそうに「いや、新鮮で面白いよ」と楽しそうな宮さんでした。

そんなわけで、サンクスムービーはめちゃレアです!

 



暑い夏です。
聞間さんもこの日、明言はしませんでしたが、月末のアートリオンワンマンに向けて、新曲を作ったり、自分の古い曲を見直したり、合間にはレコーディングしたり、密やかに「熱く」過ごしていたようです。

専科もカバーばかりやる日もあるんですが、先月に続き今月もあまりカバーの気分ではなかった模様。古い歌の掘り起こしもあって、セトリを俯瞰すれば、かなり珍しい並びになっているのを感じます。

この記事はアートリオンワンマンのあとで書いているのですが、ワンマンの聞間さん、ひとつ、吹っ切れた感じがありました。この日も暑さに朦朧とする、なんて言いつつも強い意志が見える構成で、そういう意味でほんとに「梅雨明け」だったのかもしれないなーと勝手に思っています。

さあ、来月のお盆スペシャルでは髪はどうなってるかなー!?  楽しみに待ちたいと思います(そこ?)。