カホンデツナグヨル 熊谷モルタルレコード2024.5.24


 



熊谷モルタルレコード


聞間拓

齊藤慶

KAZU OF THE LEGEND


熊谷モルタルレコード。

カホンデツナグヨル、ということで、聞間拓・斉藤慶ツーマンにカホンのKAZU OF THE LEGENDがどちらにもサポートに入る、という、面白いツーマンでした。
山さん、天才かな?

ここんとこのモルタルのブッキングが冴えすぎて、モルタルに棲みたいくらいです。

聞間拓・斉藤慶、ふたりの全く異なる個性。

だからといって併存できないわけではなく、むしろ、どちらも同じ場に存在しうる、融合しうる、音楽というものの懐の大きさを感じるし、それぞれの根っこは同じなんだと感じさせるふたりの「熱」が、KAZUさんのカホンをハブとして、厚みを増して届きました。

あー、楽しかった!  

またカホンでいろんな音を繋いでほしい!


 

聞間拓


 

心、動け

ロールプレイングデイ

うんこちんちん

誰かの、何かの日


 with KAZU OF THE LEGEND

ききまカレー

とんじゃかない

月で埋まる

LIVELIVELIVE

君が生きてる間に



聞間さんは久しぶりのモルタルレコード、そして、久しぶりの(昨年のDUOワンマン以来!)KAZUさんとのセッションでした。
久しぶりだからってセッションの感覚が離れるかというとそんなことはなくて、KAZUさんの曲の咀嚼の高さに支えられた絶妙なパーカッションとそれに気持ちを煽られた聞間さんの濃密な歌とで、やっぱこのふたり、いいわぁ、という気持ちでいっぱいでした。


聞間さんは数日前から急に喉が悪化してしまったそうで、この夜はそれでも前日休みだったのもあってか、聞き手としてはさほどそこを意識せずに聴けました。丁寧に声を探ってるのが伝わってきたからだと思います。
歌ってる聞間さんはしんどかったろうと思うけど。

私も昔は声のコンディションを荒らすシンガーが嫌いでしたけど、今は、あるがままというか、伝わればどっちでもいいや、って気持ちです。ヤケクソで歌ったり、伝わらなかったりしたら嫌だけど。あと、コンディションだけ良くって歌に中身がないよりいい。
心配にはなるから、できるだけいいコンディションでいてください、とは思ってますけどね。

閑話休題。

前半4曲はひとりで弾き語り。

まさかのセッションではなく、ひとりでの「ロールプレイングデイ」にびっくり。セッションでやるかと思ってた。
「うんこちんちん」、名曲なんですよ、うん。うんこちんちんだけどさ。聞間さんなりのシャイで、皮肉も効いたエールソング。曲の展開もリズムもものすごく好き。ぜひいつか、バンドで聴きたい曲。

山さんのバースデーをお祝いしての「誰かの、何かの日」もやさしくて素敵でした。絶対に戻っては来ない、の裏声、ギリギリだけど絞り出して、美しさは保ててました。


後半にKAZUさんとのセッション。
KAZUさんのカホンは、うまいのはもちろんなんだけど、ウインドチャイムの使い方が泣けて泣けて…曲の咀嚼の高さゆえだと思いました。
ここで来てほしい!という瞬間に鳴り、そして、長すぎずに絶妙なタイミングで消えていくのよ…あとでウインドチャイムを褒めまくってしまって、考えたらすげー失礼だった気もするし小さなことだったかもだけど、あのシャリン、チリリ…と鳴る音で私の胸は確かに揺らいだのですよ…!

高音の素敵なコーラスもたくさん聴けてハッピーでした。

KAZUのための曲だと言っていきなりが「ききまカレー」という激しさ! 頼んでないのにコーラス入れてくる、なんて茶化してたけど、きちっと曲を咀嚼してくれてる証だし、嬉しいよね。強い音での疾走からの「とんじゃかない」は明るく。


大切に歌いたい、と歌い出した「月で埋まる」は緊張感に満ちた、一言ひとことに気持ちのこもった歌でしま。KAZUさんのカホンがやさしくそれを支える深い音で、とても染みました。そういう時でないと生まれない歌もあるのよな。

ラストが大好きな「君が生きてる間に」で嬉しかった。

KAZUさんのカホンのドン!と確かな音の存在感が、曲を強くしてくれていた、と思います。そして、泣けるウィンドチャイムーー!

KAZUさんのカホン、山さんのつける深いリバーブ。
聞間さんのコンディションを少しでも上げようと支えてくれるふたりがいてくれて、聞間さんも歌いやすかったのでは、と思いました。





齊藤慶




後攻は斉藤慶さん。
昨年末の「アセヲツナグヨル」(笑)は確か発熱しちゃって行けなかったので、私ははじめまして&リベンジでした。

慶さんは最初1曲だけをひとりでやって、あとはKAZUさんとともに。がっつりセッションです。


はじめての慶さんでしたが、歌がうまぁーーーいの。


えー、なんこのひと、うますぎーーん!?


というのが一番の感想でした。とにかく洒脱!
声の伸びが耳の心地よいとこにバシバシ当たって、ずっと聴いていたい感じ。柔らかく、やさしい、まあるい。うっとり。明るい。とても明るい。
そしてギターがうまいんだ、また。凝ったコード遣いでもありました。手元から目が離せなかったです!

最後のほうでセッションした、KAZUさんのカホンを

手が何本あるんだろう!と思いながらめちゃくちゃ細部まで見てなんとか再現した、という曲「リナリア」は、弾むリズムが明るく心地よかった! 
アイドルのために書き下ろして、あまりによくてそのアイドルさんより先に音源にしちゃったそうな(笑)

ラストは「ケ・セラ・セラ」。
一緒に楽しく歌える、心地いいアップチューンでした。

KAZUさんのソロパート、最高にあがったー!

振り返れば全体にカホンが映える選曲だったように思います。ちなみに「ケ・セラ・セラ」は「なんとかなるさ」つまりは「とんじゃかない」なんだよ!ってことで「とんじゃかない」コールまで盛り込んでくれてました。楽しかった!


アンコールは、3人でのセッション、「今宵の月のように」。うん、これでこそ「カホンデツナグヨル」ですね!

聞間さんは自分のステージで喉の営業終了してたのでかなりしんどそうでしたが、歌ってるうちに不思議と開いてくるから、人間の身体って不思議だなぁと思います。

 

 

ようやくモルタルとホシカワカフェコラボコーヒーも買えましたーわーい。

モルタルには来月も、そして再来月も行けるから嬉しい。 月イチくらいで、山さんのシャイな笑顔に逢えないとさみしいのです。

山さん、お誕生日おめでとでした!