美勇士 弾き語りライブ

すみだストリートジャズフェスティバルinひきふね 19.8.18
 

第2回すみだストリートジャズフェスティバルinひきふね

https://hikifunejazz.com/

 
美勇士
セクシャルバイオレットNo.1
あの日
グッバイ・マイ・ラブ
夜の海
月のあかり
 
 
すみだジャズフェスinひきふね。
これも楽しみにしていた美勇士さんの弾き語りライブ。ザ・パーマネンツの前ということで、スミダーステージのあと一休みしたところでちょうどよく見ることができました。
 
ひきふねには二年連続登場だそうで、このまま、三年、四年、十年と呼んでくれたら嬉しい、とニコニコと。
 
テレビではよく拝見してましたけど、ライブは初めてでした。普段はトライポリズムというバンドで活動されていて、弾き語りはほとんどしないそうです。
 
「今日はこういう形なんで、弾き語りで、桑名さんのカバーをやろうかなと思ってます。なんとなく、客席の雰囲気だとその方が喜んでもらえそうだし(笑)」
 
…ん? なんやとー?
それは年齢層高めって意味かー!?
 
…そして、その通りやー!(笑)
 
曳舟という場所柄もあるのか、実際、客席はシニア層やファミリー、私くらいの壮年層の女性(私、壮年なんだな…自分で書いてギョッとしたけど、もう中年ではないよな…)が多かったんですよ。
最後までオリジナルを一曲くらい、なんて欲を出さず、ほんとにその場のお客さんが喜ぶことだけに腐心したセットリストだったなーと思います。
また、歌がうまいのよねー!
そのうまさがまずあってこそのカバーのみのセトリでしたね。
 
終了後の物販の案内があったときには、サインしますし写真も撮りますんで声かけてください、僕、SNSもどんどんアップしてもらって構いませんのでね、と笑顔で、何とも爽やかに。
 
 
桑名正博、アン・ルイスの息子、「二世」と呼ばれて育ったであろう美勇士さんですが、その事すらネタにしてカラカラと話す、とっても明るい、陽の気の人でした。
再現できませんけど、大阪言葉で朗らかに40分の持ち時間の半分くらい喋ってた。「僕、漫談も得意なんで」って笑いながら。
 
こういう陽の気の人ってたまんなーい!
可愛い方でした。
 
その「漫談」はまず、先日来、話題になっていた、桑名さんの隠し子つまり美勇士さんのお兄さんを名乗る人の話から。いやー、聴くだにすごかった、面白かった。
結局、DNA鑑定で否定されて解決したそうなんですが、テレビ局の企画で対面させられた時、思わずハグしてしまった、局は喧嘩させたかったみたいなんですけど、顔見たらそんな気にもならへんかった、と。
 
「ほんまやったら犯罪(詐欺罪)なんですよ。でもね、みんな、お酒ちょと奢ったとか、泊めてあげたとかそんなもんなんで訴える人もなくて捕まりはしてないんです…僕もさすがに犯罪者だったら付き合えませんけどね」
 
なんて笑ってましたけど、ほんとは美勇士さんは訴えてもいいんでは…。その気ゼロ!な笑顔で、今度また彼となんかやれたらいいですよね、って、いい人すぎるぅー!
 
二世タレントとしてのあれこれの話も面白かった。
色々定期的にやらかすのがおって困る…僕は関係ないんですけど、誰か捕まると余波で仕事キャンセルされるんですよ、って。そんなんおかしいのにね。
何しろ僕は煙草もハッパもやりませんし、タトゥも入れてませんし…というところから、ご両親の話に。
桑名さんは大麻で七回(すごっ!)逮捕歴があるんだそうですが、そんなご両親から、子供の頃からタトゥ入れないの?だの、そろそろ煙草吸うでしょ?だの言われてたそうで、凄い親でしょ? 僕はそれが反面教師になったみたいで、普通は押さえつけられるから反抗する、その逆で、やれって言われて誰がやるかいって、そういう反抗期でした、と冗談交じりに。
 
とにかくサービス精神の塊みたいな方で、ご両親の思い出を中心に、たくさんたくさん話してくださいました。楽しかったな。
 
 
その合間にそんなご両親の曲を。
「セクシャルバイオレットNo.1」はオケに合わせてましたが、あとは弾き語りで。
 
アン・ルイスさんの「グッバイ・マイ・ラブ」、とても良かったなぁ…。
ご両親の不和を間近で見てきて、子供のころはなぜ別れたかなんて知りたくもなかったけど、今、大人になると桑名さんの気持ちはわかる気がしますね、と訥々と。
 
そう、ずっと、桑名さん、アンさん、ってご両親のことを呼んでたのも印象的だったな…。
 
桑名さんはみんなで鍋を食べてる時にも急に歌い出すんだけど、聴いてないと怒るんですよ、とエピソードを交えつつの「あの日」。
 
 
 
桑名正博と言えば「月のあかり」ですが、僕の祖母に桑名さんの曲で何が好きなの、と聴くと必ずこれだと話してた、という「夜の海」。
これがとてもしみじみと静かで素敵な曲でした。
 
最後は桑名さんといえばこれを歌わないとね、と「月のあかり」を。熱く歌って場を圧していました。
 
和やかで明るいトークと、静かに人を惹き込む歌と。
あっという間のよいライブでした。
 
また来年、ひきふねで再会できたらいいな、と思いますし、トライポリズムも聴いてみたいなーと、この陽の気を持つ人がすっかり好きになった時間でした。