村越エースケ/土佐拓也 2マン〜また、あのハヤシライスを〜

音楽酒場サラスヴァティ弁天 190811
 
 


 
 
 
 
村越エースケ
 
土佐拓也
 
ゲスト
石田洋介
 
アルバム
 
音楽酒場サラスヴァティ弁天
 
 
思い返すと、何とも不思議な一日でしたね…。
 
弁天にいっぱなしの一日。
昼部に石田洋介ライブがあって、そこにエースケくんが遊びに来ていて、遊びに来てた以上の参加をして。そして、ほんの数時間後の夜部に村越くんのライブがあって、石田さんも遊びに来て最後ちょこっと参加して。
 
えーとこれ、あれなの、「石田洋介・村越エースケ 愛の劇場」なの…?
 
ってくらい(笑)、石田さんとエースケくんの世界をめいっぱい楽しんで、楽しみすぎて(あと飲みすぎて)、帰り道はもろもろ飽和してた。
お酒はもうあれ以上は一滴も飲めなかったです。

こんな日もあるんだね。
 
てなことで。夜部です、村越エースケ✕土佐拓也。
事前にエースケくんからお誘いがあったときに「トサタクは多分、うのじさん、気に入ると思う」と言われてて、聴いてみたらなるほどこりゃすげえや、なうまさ。
特にギター!!
ご本人はシンガーとして褒められたいらしく、ギターすごいですね!って言われるたびに、シンガーだから!って憤ってましたが、いやでもあのギターは本当に素晴らしかったです。
30代後半だそうなんですが、そうは見えない若さも印象的でした。
世界にはいろんな才能が溢れてる、ほんとに。
 
エースケくんも以前、対バンで一緒になったことがあるくらいで、付き合いは長いけど音楽的にがっつり一緒にやるのは今回が初だったんだとか。それが意外なくらい、気の合った様子が好もしい、楽しいライブでした。
 
で、この夜部では、「また、あのハヤシライスを」のタイトルどおり、ハヤシライスがメインディッシュ…なんだけど、宮さんは別にそれは言われていなかったらしい。
惹句見て「ハヤシライスが必要なの?」って思って作ったけど、正式に言われてはいなかったらしい。
土佐さん、終わった後で「これが宇宙一好きなんすよ」ってニコニコ嬉しそうに食べてましたが、宮さんが気を回さなかったらどうしてたんだろうなあ(笑)
 
 
土佐拓也
 
波乗りジョニー (with村越エースケ)
 
medicine for my soul
雨のいいわけ
無意識の中で
溶けない角砂糖
孤独な道化師アントニー
sail away〜孤独に帆を立てて
transit waiting for five hours
僕の奏でる音がいつか
 
土佐拓也さんの弾き語り…の前にオープニングアクトとして、ふたりで一曲、セッションを。
サザンオールスターズがやりたいという土佐さんの希望で「波乗りジョニー」。
エースケくんのサザンオールスターズ、初めて聴いたけど(あんまりカバーやんないから)、がっちりエースケ節になるのが面白かった。
 
このとき、エースケくんが「今どき、あなた、を、はなた、って言うのも和田アキ子と桑田佳祐ぐらいだよね」って言ったのにみんな爆笑してたんですが、これがまさかの伏線だなんてねえ(笑)
 
 
 
 
土佐さんは「モテたくて音楽やってる」って明言しながら歌ってたんですが、大阪出身だそうでそのせいなのか、MCが面白すぎてずっと笑わされてました。
必然的に、撮れる表情もどっちかっていうと面白いのが中心に…ごめんね、キメ顔の写真がほぼなくて(笑)
 
 
弾き語りの一曲目でいきなりのコールアンドレスポンスがあって、これがまたただのイエーイやウオーだけじゃなくて、「土佐拓也」だの「カッコイイ」だの、自画自賛系。
しかもそこまではともかく「抱かれたい」ってコールさせようとするのはどうなんだ。
思わず、女性陣からは「えーっ!?」とブーイング。きちっと応えたのは男性のみっていう。
 
こーいうの、モテない要素のひとつじゃないかなぁ!(笑)

(いやほんとにモテたいのかモテないのかモテてるのかは知りませんが)
 
 
そんな面白MCとは裏腹に、歌声がまあとってもイケメンでした。
爽やかな高音。スイングする、強弱の豊かな心地いい歌い方。
何かに例えられるのは嫌だと思うけど、あえて言うなら声としては、山崎まさよしとか、森山直太朗とか、そういう系譜かな。曲はまた違うけど…もっと曲は鋭さを感じました。
特にギター弾き語りだったので、その弦の音の豊かさとインパクトが強かった。
 
全体的に上質のコットンのような…シルクではないなあ、コットンだなあ…柔らかさと上品さ、それでいて少しざりっとした感触もある、そんな音楽でした。
切ないバラードも、ソリッドな曲も、どこか、柔らかいのです。洗練されている。
 
中でも「(ギターのフレットを指しながら)この上でパントマイムが繰り広げられますよ」と言いながら始めた「孤独な道化師アントニー」のギターには呆気にとられる。指が本当に表情豊かに動き回って、キラキラ音を鳴らしてた。
「無意識の中で」という曲はお知り合いの実話をもとにした「愛は無意識で与えるもの」という曲だそうですが、その視点が面白かった。言葉がしみるラブソングでした。
 

客席で嬉しそうに見守るエースケ&楽しそうなヨースケ。
石田さんは完全にはじめましてだったと思うんですが、この日は昼部のTaBiO!、夜部の村越くんに土佐さんと、自分より10歳前後下の世代の音楽と触れる一日で、石田さんにはどんな刺激があったのかなあ…と思ったり。
 
エースケくんは人と人とを繋ぐハブみたいなところがある人で、この日はほんとに偶然ではあるんだけど、結果的にまた新しい人のつながりを生んでたんだなーと思います。
 
 
 
ラストに歌ったバラード「僕の奏でる音がいつか」が、そこまでの笑いも多かった明るい空気をさっと払ってリセットするような豊かさに満ちていて耳に残りました。
 
帰ってから音源を聴いてるんですけどね、ライブのときと全然印象が違って戸惑いも隠せない。
めっちゃまっとうなイケメンな音楽なんですよ!(笑)
もう少しいろいろ聴いてみたいなーと思っています。
 
 
 
 
村越エースケ
 
ボロアパート
絵本の少年
うつむかないで
おふくろのうた
古い日記
いろは
 
夏の終りのハーモニー(with土佐拓也)
スタンド・バイ・ミー(with土佐拓也・石田洋介)
 
 
エースケ節、炸裂でした。
昼から飲みすぎてちょっと歌う前はヘロヘロしてたけど、歌うとなるとシャキッとして。
「飲んでないと真面目になりすぎちゃうんだもん」って言ってたけど、確かにエースケくんって真面目なんだよな…。

 というのも、何回か見てきたエースケくんのライブの安定感ってものすごく高いんですよ。もげるとかないし、不調を感じたこともまずない。 常に高いラインをキープしていて、Professionalだなあと思うのです。
 
 
 
大好きな「ぼろアパート」からご機嫌に始まって、一気にテンションを上げていく。
「絵本の少年」「うつむかないで」と続くライブは、「いつものとおり」ご機嫌でいつものとおり楽しい。
ぱかーんと放たれる明るい声、音、笑顔。

 


 
そんな彼の「いつも」がこの日は崩れた瞬間がありました。
 
「おふくろのうた」の前に、先日亡くなられた「パパ」こと岩田正徳さんの話をされた時です。

歌い出す前にしみじみと、どうしたって挨拶だけになることはあるしいつでも後悔なく人と逢うのは難しいけど、できる限り一瞬一瞬を大切にしなきゃと思うと語っていて。

自分でも万感だったようで、目にいっぱいの涙を湛えての熱唱になりました。
 
彼のコンディションが乱れることは少ないだけに、このときの感情の強い発露が非常に胸にこたえました。

その後は再び明るく。
ここでまさかの和田アキ子。
冒頭の伏線がこんなとこで回収されて大笑い。
何も言わなくてもみんな「はっ!」の合いの手入れられるのが楽しいよね〜(若い子はキョトンとしとったかのう…)。
 

土佐さんは小さな男の子の隣でじっくり聴きつつ、ファンの女の子のマラカスの使い方がオカシイ、としきりにからかいたおしてました。
 

最後は「いろは」。

うれし、たのし、むらこしーー!
 
 
 
この光景を見るたびに、エースケくんってほんと愛される男よな、と思う私です。


アンコールはセッションで。

まずは、土佐さん、エースケくんのふたりで「夏の終りのハーモニー」。
エースケくんが玉置浩二、土佐さんが井上陽水。
陽水に寄せなくていい?なんてふざけてましたが、どうしても土佐さんが上に行ってしまってうまくハモれないという…終わったあとで試してやっとうまくいってましたが、気が合いすぎなんじゃないの?(笑) 

ちなみに、石田さん、これ、昨年トライしてからのレパートリーなので聴きながらさぞムズムズしたのでは、と思います。
今度は仲間に入れてあげてー(笑)
 
 
続いて、石田さんを呼び込んで、石田さんとエースケくんは昼夜続けての「スタンド・バイ・ミー」。

ノープラン、打ち合わせほぼなしのぶっつけ!
観客の見てるとこで打ち合わせする土佐さんと石田さん(笑) あーでこーで、とかんたんに話して、オッケー、となるあたりがさすがです。
 



全体にはラフな感じでしたが、土佐さんのギターがしゅげくてですねー、また昼とは趣の違う「スタンド・バイ・ミー」でした。

 
観客にサビをめっちゃ歌わせる人々。
歌うけどね!


ノリノリ石田洋介。

 
 
土佐さん、めっちゃ楽しそうだ。
 
 
んがーっ!て歌う土佐さんに、石田さんも思わず笑っちゃってました。

 
久々のエースケ・ヨースケ、2ショット!

 
 
最後まで楽しく歌って長い一日、終了でございました。あー気持ちよかったー。

 
健闘を讃え合う男達。

 
土佐拓也ー!

 
村越エースケー!

 
うれし、たのし、むらこしーー!

 
 三人共、いい顔だね!

 
てなことで。
夜部は夜部で大騒ぎ!
楽しい時間はあっという間でしたねー。

土佐拓也さんという新しいアーティストに出会えたこと。
期せずして、昼夜目一杯、石田さんとエースケくんの世界を味わえたこと。
宮さんの美味しいごはんと楽しいおしゃべり(宮さんの声はとっても耳心地がよくていつまでも喋っていたくなります)を堪能できたこと。

暑い日でしたが、外の暑さも忘れるほどの楽しいエンターテイメントの一日。

今回のこの三人の顔合わせが今後、どんなふうに展開していくのかはわかりませんが、縁が繫がればきっとまた。