石田洋介投げ銭ワンマンライブ

音楽酒場SARASVATHI弁天 2019.4.20

 

 
 
横浜元町・石川町にあったアースリーパラダイスがこの春、惜しまれつつ閉店。
そのアースリーパラダイス、店長の宮森さんが新たに始めたのが、音楽酒場サラスヴァティ弁天。
今度はちょこっと移動して、関内・馬車道、弁天通りです。横浜からは離れるつもりない、とおっしゃってたそのとおりの場所。
ココペリ亭から、アースリーパラダイス、そして、サラスヴァティ。
移転ではなく、全く新しいお店のスタートなのだそうです。
 
音楽酒場サラズヴァティ弁天
 
馬車道ってススキノっぽいね、と石田さん、言ってましたけど、確かに夜の街ではある。
馬車道十番館みたいなシックなところもあるんですけど、馬車道の周りのほとんどが小さな店の集まった雑居ビル。
日中はびっくりするくらい静かなんですよね。
この雰囲気は昔から変わらないなーと思う(10代の後半から20代にかけてこのあたり、よく来てました、実は)。

 

弁天さんもそんな雑居ビルの中にあるんですが、表に看板がない。

ビル名がばーんと印刷されたビルの看板が目印。エクセレント!

 

 
あの奥の畦道ってお店が気になって。

 

 
3Fへエレベーターで上がってすぐ。こんな入口です。
 
 
中はビルからはちょっと想像できないくらい、ウッディであったかい雰囲気。
ああ、宮さんのお店だなーって入ってすぐに思いました。ほっとする。
テーブルにソファがいくつか。ライブによってステージもセッティングも変えてるそうですが、この日は入口すぐのステージを使って。
(要はあれです、スナックのステージですね)
カウンターもあるけど座れて4人かなあ。宮さんと話すにはカウンターがいい感じ。
アスパラよりカウンターもずっと小さくなったので距離がすごく近い。
奥にはスチールのラックがあっていろんなものがむき出し。
 
石田さん笑いながら「なんか宮さんの家で歌ってるみたいだよね」。
 
そう、みんなで宮さんちにお邪魔してる感じ。

宮さんちにみんなで集まってる、みたいなホワッとあったかい感覚がありました。

 

 
ただ、この日はまだ開店したてで正直、宮さんも落ち着いてはいない様子でした。
たぶん、行くたびに何かが変わっているに違いない。
 
このビルは雑居ビルでほとんどの店が夜は営業中。
日曜日はお休みになるので、本当は石田さんには日曜に出てほしいみたい。
なぜならどんなにでかい声でもお休みなら影響がないから!
この日はちょっとそのあたり、石田さんのでかい声やみんなの歌声がどの程度影響するかの確認もしてみたかったようです。
 
 
石田さんは石田さんで、この3年ですっかりなじみになった宮さんのお店だし、移転してもやっぱりこじんまり(アスパラと同じくらい、詰めて15人程度)したお店なのに、「緊張するんだよね」という。
石田さんは人が同じでもハコが変わればまた1から距離を掴み直すのだそうで、しばらくモジモジした感じでした。
歌詞もちょいちょい飛んでいたし、確かに何かいつもよりテンションがふわふわしてる感じではありました。
あとね、すごくよくしゃべってたなあ。終わってからも妙におしゃべりだった。
 
結果的に、ノンストップで2時間、16曲のパワフルなライブに。
「今日からGWまで怒涛のスケジュールなのでゆったりやる」って言ってたはずが、何か気持ちが乗ってしまったんでしょうか。
セットリストもオリジナル、洋楽カヴァー、邦楽カヴァー、キャラソン…と振れ幅が大きくて、その取り揃えの豊かさが如何にも 「石田洋介」でした。
 
客席の顔ぶれは石田さんからしたら「よ~~く知ってる」面子ばかりだったんですけどね。
 
 
そんな近い、あったかいハコだったし、フランクだったのであんまり写真は撮ってません。
アルバム作るほどの枚数でもないけど、ここに載せたものはだいぶ絞ったので一応作っておきます。
 
 
セットリスト。
 
おいしいものを食べよう
いきなり崩れるような君の笑顔
Oh!Tower-Land
きずな
グッド・モーニング
TimeAfterTime
PrivateEyes
ルパン三世 愛のテーマ
満天の星
ライブハウス
水色桔梗は勇気の証
チェリー・ブラッサム
僕らは友達
PUZZLE
 
エンジェル
朧月夜
 
 
 
なんかね、笑ってる、それも照れたような顔が多かったですね、今見直すと。
ふわふわ感がこれだけでも伝わる感じ。
 
 
 

この夜のセトリのうち4曲は予想してた、かつ、聴きたい曲で嬉しかった。

アンコールの「朧月夜」は特に嬉しかったな。春にこれを聴かないと落ち着かないのだ。

 

予想外だったのは「グッド・モーニング」と洋楽カヴァの2曲(翌日は洋楽づくしのSTAY UP LATE Rocks!で、そこでたっぷりやるから歌わないかと思った)とアンコールで宮さんからの「バラード聴きたいな」のリクエストに答えての「エンジェル」。

 

「僕らは友達」と「PUZZLE」に入る前の「水色桔梗は勇気の証」と「チェリー・ブラッサム」はなんとなく予定外だった気がする。

勢いでやっちゃったって感じがした(笑)

 

「水色桔梗は勇気の証」は「新曲やって」のお客さんの一声で、ひとりだと難しいんだよ…と悩みつつ、やってみっか!で思い切ってやってみてそれがまた大成功だったって言う。

原曲のでかいスケールから光秀公の物語の哀しみだけ抽出したような、濃厚な歌になっていました。

めたくそブルージーで超掘り出し物! 哀愁が勝つアレンジでとってもよかった。

これでどこででも歌えるなあ、って思いました。やってみるもんですね。

 

そうなったからといってほかを削るでもなく、結果的に最近では珍しい、かなり多い曲数と長さになっちゃったけど、そんな「なっちゃった」感、決め込んでいかないなりゆきな感じがまたとても楽しい夜でした。

 

 

アスパラから引き続き、宮さんのハコはメシウマーなハコ!ってことで、「おいしいものを食べよう」で幕開け。

 

 

 

 
石田さん的にはここからもう怒涛のゴールデンウィークのイベントラッシュスタートって気分だったようで、その各地で歌う歌を続々と。
大田原での「Oh!Tower-Land」、曳舟での「きずな」。
「Oh!Tower-Land」は少しスロウでアンニュイさもあって素敵でした。いや、めっちゃ、与一くん!って叫んだけどね(笑)
 
「ヨッパライに捧げる曲」と「グッド・モーニング」。
翌週の宇都宮でも歌ってましたけど、久々に聴けて嬉しかった。ひとりではなかなかやってくれないんだ、この曲。
 
「TimeAfterTime」「PrivateEyes」は翌日のための曲のおすそわけ。
「PrivateEyes」ではみんなでパン、パパン!の手拍子、楽しかった!
 

 

 

 
「ルパン三世 愛のテーマ」。
モンキー・パンチ追悼だったわけですが、水木一郎を永井一郎と言い間違えてみんなで大笑いの場面も。
あまりに自然ないいまつがいで最初気づかなかった(笑)
この曲は石田さん、何度か歌ってて十八番ですね。
昭和の香りが濃厚でいいんだよなあ。ひとしきりアニメや漫画の話で盛り上がりました。
 
この日、間に休憩を取らずに一気に行ったんですが、セットリストもその場で考えながら、なところがあって、「満天の星」「ライブハウス」のあとはほんとに勢い、って感じでした。「ライブハウス」では、途中でお客さんの頼んだポップコーンが登場してしまい思わず「ポップコーンくさい三階でみんな魂飛ばしてる」(大爆笑)
「チェリー・ブラッサム」のあとは聖子ナイトやろうとか、百恵しばりで行こうとか、あーだこーだ盛り上がり、石田さんも「みんなも歌うんだぞ!」と乗り気な感じでしたが、ほんとにやりませんか?(笑)
 
「僕らは友達」「PUZZLE」で賑やかに(お隣の店への声の届き具合も気にしつつ・笑)盛り上がって本編は終了。
と言っても、引っ込むでもなくそのままアンコールへ。
「なんか春らしい曲やろうかな」という石田さんに宮さんが「バラード聴きたいなあ」と一声。
ソウルシンガーあたりを思っておっしゃったような気がするんですが、石田さんが選んだのはRCの「エンジェル」でした。
歌い終わってから、「うろおぼえのエンジェルでした」と自分でも笑ってましたけど、石田さんのカバーで聴いたのは初めてだったのでだいぶ嬉しかったです。

 

 
 
 
弁天のシール。ご利益あるよっ!って(笑)
ちなみにこの日、石田さんのiPadくんはWi-Fiがうまくとれず、ただの板になっちゃってて、やろうと思ってた曲やれなかったり、歌詞わかんなくなっちゃったりしてたみたいです。ある意味でとっても面白かったです(笑)
 
厨房が小さくなったので前ほどメニューはないんですが、それでも宮さんのごはん、おいしかった!
牛ステーキ…なんだっけ部位の名前忘れてもた…柔らかくて最高にうまかった…。写真撮るのも忘れてましたわ。
パスタが多めでした。次回はいただいてみよう。
 

 

この夜の締めは「朧月夜」でした。

4月に石田さんが歌う「朧月夜」を聴かないと春らしくない。

福知山お城祭りでもちょっと歌ってくれたけどほんと一部だったし、後半ホイさんの菜の花の歌だったので(笑)、きちんと聴けて嬉しかった。

 

何度でも言うけど石田さんの歌う童謡は耳と心に染みる。

もっともっと歌ってほしい。

 

朧月夜、夏の思い出、ふるさと。

いつか、冬の童謡も聴いてみたいのだった…「雪の降る街を」なんて「夏の思い出」と同じ中田喜直だし、よさそう。

 

「椰子の実」もいいだろうなーと思っている。

 

「ふるさとの岸を離れて 汝はそも波に幾月」

 

そう、美しい日本語が似合う声なんだ、石田さんの声って。

くっきりと明瞭で、伸びやかで、それでいて翳りもはらんでいて。

 

この夜は最後にそんな伸びやかな石田さんの声を聴けて幸せな気持ちでそっと終わりました。

充足でした。

 

 
次回のサラスヴももう決まっていて、宮さんのリクエストどおり「日曜の昼間」! 6/30(日)です。
宮さんのおいしいランチ食べつついい歌聴いて、帰りは中華街でも冷やかして、なんていい一日じゃないですか。
そんなにたくさんは入れないお店ですが、それでもたくさんのお運びをぜひ。
宮さんの「おかえりー」に胸をほっとあっために来てください。