静岡人サミット
HEAVEN青山 2018.12.2

奥山尚佳

石田洋介

村越エースケ
&ファンタジスタ☆クラブ
 ミト Dr.
 ヒロト Ba.
 松田ケンシン Eg.

スペシャルゲスト
杉原徹














村越くんの企画で、出演者3人とも静岡県出身!という「静岡人サミット」。
そもそも、石田洋介さんと村越エースケくんの出逢いは昨年夏のやはりここ、HEAVEN青山での3マン。
その時にも、もう1組のエゴッタマングループ、玉木洋平さんが浜松出身てことですっかり3組で意気投合。ライブ前にすでに全員酔っ払いっていう超ご機嫌な熱いライブだったんですが、その縁が今でもこうして続いてる、それが何よりもご機嫌なことだと思う。

玉木さんとは年明けにトム・ペティトリビュートコンサート(残念ながら来年の第2回は石田さん、しっぺい誕生会と重なって出られなくなっちゃいましたが)、そして、元町アスパラで共演。
村越くんとも、昨秋にアスパラで再会を果たし今回は3回目の共演。

繋がってます。
こういうの、ありそうでなかなかないんだよね。
石田さんの…というよりも、玉木さんと村越くんの「繋がっていこう」とする意思がそうさせていると思う。


村越くんはこの夜のライブでも話してましたが、何がどうしてなのやら、石田さんをとても慕ってくれていて。

「僕ね、すぐ人を好きになっちゃうんですけど、洋介さんは一目惚れで。(同業者に対して)この人すげえなー!って思うことってほとんどないんだけど、洋介さんにはほんと惚れ込んで、何とか仲良くなりたいなーって思った結果が今日。」

兄貴のように慕ってる…と思ってたけど、どっちかってば犬のように慕ってる、の方が近い気がする。
石田洋介の声にノックアウトされてるのを感じる。

いいなぁ、いいなぁーって言うんだもん、ライブ中に。
隣のスツールに腰掛けて、すでに少し酔っ払いながら、石田さんの「満天の星」にさらに酔いながら、そっとハーモニーをつけながら、いい曲、大好き、大好きって。
時々、顔を見ると、とろんと目尻を下げてにっこにこ。石田さんからも見えたんじゃないかなぁ。

そんな風に慕ってくれて、石田さんだって嬉しくないわけないと思うの。

だから、村越くんと一緒の夜は石田さんもとってもご機嫌で、そして、その心に呼応してうんとパワフルな歌になる。

この日も、そんな夜でした。



静岡人の集まりってことでしぞーかおでん!
これも村越くん発案。でも、浜松では実はこのタイプのおでんはポピュラーではないんだそうで。
石田さん、笑いながら「僕だけが嬉しいってことだ」って言ってたけど、つまりはエースケくんからのそーゆー気持ちじゃないのー?(ぬふふふ)

8種類あって、そのうち5種類いただきました。
黒はんぺん、牛すじ、大根、たまご。
ちくわ、ちくわぶ、さつま揚げ… あと何だったかしら、こんにゃくがあったかな?

石田さん曰く、家庭ではほかにジャガイモが入ってることが多いそうです。
家では串には刺さないけど、駄菓子屋でこんな風に売られてて、みんな学校帰りに食べるんですって。黒はんぺんのフライとかさ。
関東で言う、もんじゃやソースせんべいの感じだな、きっと。
私は関東者なのでちくわぶ、嬉しかったー!(ほんとは静岡おでんだとナルトなんですって)

にしまりすぎて、かなりグッズグズでしたが、出汁が染みて、るまーい!でした。




さて、当日の写真はアルバムに載せてます。
もう少したくさん見たいって方はこちらもどーぞ。





奥山尚佳

赤とんぼ

一番銛

中田島砂丘

さよならのハグのあとで

所有物


もう一曲あったかな…タイトル、捉えきれずにごめんなさい。


彼は浜松出身。暮らしてた場所は、エースケくんの実家ともすごく近いとか。

エースケくんとは去年の年末に名古屋で知り合ったという、石田さんと同じくらいの、まだまだこれから関係は深まっていく、というところ。

年齢的にはエースケくんの後輩で、まだ20代。

この夜、スペシャルゲストの徹さんも含めると、4世代が集まってたことになります。


とにかくまず、一曲目のインストルメンタル、「赤とんぼ」のギターの音色に圧倒される。


うまい…!


地元の夕方の放送で流れてた「赤とんぼ」の山に跳ね返って生まれる不協和音を描きたかった、という。

心に不安定な波を立てるような。


ポーンと弾かれた弦の響き、ボディを叩く音。素晴らしく豊かな音でした。




大きく全身を使ってギターそのものを鳴らす、という感じ。
歌い出してもその傾向は変わらず、大きなアクションで空間を揺らしていく。
役者もしてる、と自己紹介していてさもありなん、非常にドラマチックなボーカルでした。

ただの唄ではなく、そこに1つの劇空間を作る、そんなパフォーマンス。

「吟遊詩人になりたい」

その言葉どおりの。
(石田さんが昔、吟遊詩人というバンドをされてたことは知らなかったそうです。こんなところにも符号あり)



「さよならのハグのあとで」は男女の声をひとりで使い分けて歌う、演劇的な曲でした。エモーショナルだった。

とても美しい表情を見せてくれて、惹きつけられました。




石田洋介

おいしいものを食べよう
いきなり崩れるような君の笑顔
MIRACLE
満天の星
ソウルシンガー
ハッピー・バースデイ
アイタイ


中性的な奥村さんのあとだといつも以上になんか「野郎」ですねぇ…。

この日は日中、志木市民まつりでGCB47としてのステージも勤めてからのダブルヘッダー。
とは言え、疲れを感じさせることはなく、むしろパワーソングばっかり並べた強いセットリストで、HEAVENの空間いっぱいにその声を充満させ、あらゆるものを薙ぎ倒してました。
痺れたなー。


おでんを食べよう!と入れ込みつつの「おいしいものを食べよう」でいきなりテンションを上げる。やや走り気味なくらい。

そこから少しクールダウンの「いきなり崩れるような君の笑顔」。
なんか、そろそろ男と女がイチャイチャする時期じゃなぁいー!?とかなんとか、いろんなことを言ってて、呑んでもいないのにヘンテコだったな(笑)

最後の声の伸びがすごかった…曲としては小品なんだけど、声の伸びに思わず背中が震えた。よかった。
バロメーターはかなり「ご機嫌」に振り切れてた感じかな?



そして、MIRACLE。
出だしのゆったりとしたテンポは、長崎でのアコースティックバージョンと同じ感じだけど、そこからのテンポと何よりもギターの三連符の力強さが違ってた。

太いしっかりとした三連符。
ザクザクと土を踏みしめて歩くような。
力強く、しっかりと。
自分達の手と足で奇跡を作るために。

羽生で歌うかな、と思ってたら歌わなかったので、ここで聴けてとても嬉しかった。



そして、さらに続くパワーソング達。
満天の星、ソウルシンガー、ハッピー・バースデイ。ここ、ほんと凄かった…。

満天の星、実はエースケくん、そっとハーモニーつけてたんだけど、石田さん、聴こえてたかな。私は真横にいて、思いがけない贅沢をしてました。

ラスト、ギターも完全に止めての、声だけのパート。場を圧する凄い力でした。


本当は一年をそろそろ振り返る時期だからと今年のクロニクル的に春にリリースした「きたのまち」をやろうとしてたらしいのですが、やめて、音響さん、ごめんなさい、渡したセットリストにない曲やります!と謝っての「ソウルシンガー」。

奥山さんのパフォーマンスが何か、石田さんの心を刺激したのかな、とも感じます。

これがことさらに素晴らしかった。
(急に歌ったのに音響さんがまた素敵にリバーブかけてくれてね…)

普段、割とこの曲は声が出てしまうんだけど、この夜はそれすらもできないくらい、胸が詰まる心地でした。嘆息すらできない。
何度も声の力に身悶えした。
そういうソウルシンガー。
深かった。

聴けて幸せでした。
空の上の先達も、きっと痺れてたね。



「ハッピー・バースデイ」は「まあ、生まれてきてくれてありがとうってそういう歌です」とだけ言って、パッと。
HEAVENが年内で立ち退き、移転ということをこの前に口にして、それがなにかセンシティブに作用したような印象も持ちました。
何についても、終わりはあるし、変わっていくし、巡っていく。
「移転してもね、通いましょう」「お客さんあってのライブハウスですから」とポツリと。

終盤、ギターを掻き鳴らす中でGetUp,StandUpを盛り込んでぐーっとテンポを上げていく、テンションが上がっていくのがとても心地よいのですが、この夜は割とスパッと終えてました。


最後はみっしりとした空気を振り払って、エースケくん達に陽気に繋げるように「アイタイ」。


普段に比べると、新しいお客さんが多かったので、アイタイコールはそんなに起きなかったけど、たくさん手を叩いてくれていて、あったかい客席でした。

ラストの「アイタイ」。長く、長く、強く!伸ばした声に思わず、イエー!と声が出た。
最後はいつもより、優しく曲を畳んで「また逢いましょう」とそっと言葉を添えてました。

とても充実の7曲。
パルシティからのダブルヘッダーは客としても身体はキツかったけど、こんなに豊かな声、音を聴けたので、本当に聴き逃さなくてよかったと思ってます。


村越エースケ&ファンタジスタ☆クラブ

絵本の少年
ボロアパート
共犯者
おふくろのうた
夜が明けるまで

タイトル違ってたらごめんね。



ラストはエースケくん、バンドセットで。
超ご機嫌であった!







もー、トップスピード速い。

ニコニコなエースケくん。「絵本の少年」を爽やかに歌うと、二曲目はガラリと変わる、鋭い音。
わー、大好きな「ボロアパート」!

なぜか、初めて聴いた時から惹かれてやまないのですよ。強いビート、音符からはみ出すように転がる言葉。セクシーなメロディライン。
ケンシンさんのギターソロ、最高にカッコよかった!

シンプルな4ピース、飾りの少ない、その分太くて逞しいリズム隊。
軽やかに歌うエースケくん。
よかったなー。


エースケくんも、バンド、かっこいいじゃん!いつもの3割増し!って褒めてた!



親父が不倫してるから不倫の歌って前振りはどうかと思うし、いつも来てるお客さんにやめろって言われてるって言いながら言うのやめなさい(笑)

でもこの「共犯者」も煽情的でとってもよかったのだ!
ベース、痺れたー! ドラムもタムの音がぐっと空気を煽ってく。どんどんどんどん、音がせり上がっていくような。

ちなみに、ボロアパートからもはや我慢できなくなり、後ろでひとり、踊っておりました(笑)

しっとりと、闘病するお母さんのために書いた「おふくろのうた」を聴かせたあと、最後は「夜が明けるまで」。
8分近いビッグアレンジ!

ご機嫌なまま、最後のセッションに繋ぎます。



もちろん、定番、うれしーたのしームラコシーーー!もみんなでやったよ!




セッション
PUZZLE
いろは

アンコールは石田さんとのセッション。
これがご機嫌すぎてもうほんと嬉しかった。
がっぷり四つのセッション!
この夜にしか聴けないスペシャルな音!



伝わってるかな、僕がどれだけ楽しいか?って、エースケくん、伝わってないわけないでしょ!

見て、2人のこの楽しそうな顔!



エースケくん達、前の日もPUZZLEばっかり練習してたんですって!
真面目か!(笑)

さあ、みんなでピースしよう!


エースケくんが二番歌ってたかな。
コーラスもバッチリでした。


新しい音で刺激的なPUZZLE。
嬉しかったなぁ。
なんかふたり、兄弟っぽいね。


そして恒例のコーラスタイム。
なんと、杉原徹さんがゲストで登場!
「なんかほんとに来ちゃったんで」「来ると思ってなかった」ってひどい言われようでしたが(笑)

石田さんとは古いお付き合いだそうで、去年、エースケくんと徹さんが大塚で忘年会ライブをやったときにその話を聴いた、その翌年の同じ時期にこうして共演の場に居合わせられたの、とても嬉しかったなー。


鳩は出るし。


マジックはするし(笑)
最後には鼻笛も出た(笑)


さんざん笑わせてくれる徹さんですが、声はもう絶品に、艶のある渋さなのです。
コーラスだけのために来てくれちゃうなんてほんといい方!

贅沢でしたー!





最後は奥山さんも入って、フィナーレへ。

今度は村越エースケの曲をみんなで。
それも「いろは」だよー!


石田さんが村越くんの歌を歌ってるの、それもあの思春期バリバリ「いろは」ってあたり、なんかときめいたー!

がむしゃらに 放つ 捨て身のアプローチ
(おねえさーん)
とろける眼差しを僕に向けてくれ!






最後は若者がジャンプ!


あー、死ぬほど楽しかった!
楽しい夜をありがとうーー! 

うれしー!たのしーー!ムラコシーーー!


エースケくんのライブは、曲を知らないで行っても絶対、楽しい。

石田さんのライブに対する信頼と角度は違うけど、深さは同じくらい彼のライブも信頼してる。

初めてのひとを置いてけぼりにしないの、絶対に。うれしー、たのしー、ムラコシーー!って一度一緒にやったらもう仲間。



石田さんのライブは、音楽というものを深く身体に刻んでくれる。耳と心に充足を与えてくれる。
いい音を浴びることがどれほど心を洗ってくれるか。この4年間、石田さんの唄でそんな経験をずっと重ねてきた。石田さんのいるところにはいい唄、いい音楽しかない。間違いない。


そうやって音楽的に深く信頼している石田洋介と、空間作りという点で強く信頼している村越エースケとが一緒にやって盛り上がらないわけがなくて。

この夜はほんとにほんとに楽しかった。

その出逢いを作ってくれた HEAVEN青山がなくなっちゃうのはだいぶ淋しい。
淋しいねー。

独特の、カメラマン泣かせの明かり。とても美しくて、写真で明かりを見たらすぐにここだってわかる。
スタンディングの熱狂や爆音にも、密やかな唄にも、どちらにも応えてくれるハコ。
ぽてりとした浜さんの存在感。
やや暗いカウンターの前の狭い場所にみんながひしめいてお酒とタバコを燻らせてる、あの空気。






年末12/30のエンリケさん&がっちゃんこと嘉多山信さんpresentsのE.G-MODEが、石田さんがこのHEAVEN青山に出る最後になります。
最後は賑やかにお別れしたいと思います。


そして。
そういえば、「静岡人サミット」だった。
サミットと言っても現場にいた静岡人は4人だけ、客席には誰もいない状況(笑)

それぞれ、MCで静岡の魅力を語って…たのかな、あれ…。

「横に長い」
「新東名通った」
「水が美味しい」(4人目の静岡人だったPAさん曰く。エースケくんは聴いたことないって言ってた)
「浜松は餃子とうなぎくらいしかない」

…くらい?
そういや、お茶のこと、誰も言わなかったね!(笑)

もう少し静岡のこと知りたいし、何よりご機嫌な音楽の時間だもの!
第2弾にも期待してます。

え、次は静岡で開催?
いいよ、馳せ参じちゃうよー!(笑)