春の3マン~石田洋介・MarthaDartha・EGOTTAMANwith毒イトー
元町アースリーパラダイス 2018.4.20
当日の写真はこちらに。
石田さんは2018年初のアスパラ。
(私は2月にベミーズで行ってるので今年は二度目…宮さんからおっきな声でおかえり!と言ってもらったのでただいま!と返しておいた)
石田さんの声掛けでエゴッタマン玉木さん&イトーさん、さらにそこから玉木さんの声掛けでMarthaDarthaの出演が決まった、という経緯だったそうで、宮さんも玉木さんも「石田洋介プレゼンツ!」と称するもんで石田さん、照れ笑いしきり。
石田さんが自身のブログにアップしてた集合写真、石田さんの長老感ぱないっすね(でもほんとにこの面子の中ではもしや長老寄りなのでは…)。
玉木さんとは昨夏のHEAVEN青山での「詩を唄うということ」で初共演。
このときは村越トリオも一緒で、村越くん、玉木さん、石田さんと3人とも静岡出身、エースケ、ヨーヘイ、ヨースケと名前も似てる、しかも、深く音楽を愛してる仲間同士ってことでなんだか開演前から妙に意気投合したらしく、始まったころにはみんなべろんべろんでしたが(笑)ものすごく楽しい時間を過ごしたのは間違いなかった。
その縁が今年1月のトムペティトリビュートに繋がり、さらに、今回のアスパラに繋がっていったわけです。
MarthaDarthaはそのトムペティトリビュートで石田さんと初共演。
といってもダンさん、ほとんど石田さんの歌は聴けなかったそうで(そりゃそうだ、コーラスメインだったから…)、ダンさんが「ほとんど聴いてなかったから今日聴いてびっくりした、ちょーうめええ!」と絶賛。石田さん、うひゃーって照れてました。
(そういや、村越くんも初めて聴いた石田さんの声をべた褒めしてて、今でも洋介さん、洋介さんって慕ってくれるわけですが、石田さんもそろそろそういう若手に影響を与えていく役割を担っていくんだろうなあ…)
去年の縁が今年になっても途切れず、広がっていってる。
すごくいいな、と思います。
また、その石田さんが繋いで広げた縁によって、私たちもまた素晴らしい音楽や時間に出逢えるわけで、この夜も感謝しかなかったのでした。
開演20時と遅い始まりなうえに3組なので、1組40分と短め、でも、短いと感じさせない濃厚な曲が並びました。
◆
客と出演者でみっちりのアスパラ。
ちょっと窮屈なくらいの空間に、人の声とギターの音、鍵盤の音が満ち満ちていく。
窓の外には夜の闇、うっすらと走る車のテールランプがよぎる。ちらちらと光るネオンサイン。
ウッディな店内に響く、笑い声と歌声と拍手、手拍子、軽い野次、宮さんのでっかい声。
宮さんが作るおいしいご飯の香りや何かを炒める音、洗い物の水音がそんな中にそっと混ざりこむ。ちっともうるさくなんかない、それすらも含めて、アスパラの音楽。
この夜、なぜか宮さんはいつもやらないのに、1組ずつ名前を紹介して「張り切ってどーぞ!」なんて言って笑いを取る。
石田さんが「いつもそんなこと言わないじゃない!」と思わず突っ込むと宮さん、腕組みしながら「なんかそんな気分なんだよね」と笑う。
温かだった。
Marthaの歌声は何とも言いがたい、鮮烈さと美しさ、真摯さがあって、聴くものを黙らせる、気迫のようなものに満ちている。
緊張もあったのかもしれない。
ゆっくりと言葉を選びながら、どんな思いで作った曲かを過剰な装飾も諧謔もなく、静かに語る。
時折、ふんわりと不思議な笑いがあって、ダンさんが「こんな子なんです」とフォローするけれど、「可笑しみ」(Cute)はあってもちっとも「おかしさ」(Strange)はない。
まじめなのがわかるからだ。言葉も、音も。
玉木さんはライブは久々だとかで数日前から断酒!を宣言。この夜もノンアルコールビールを飲んでいた。
その久々に歌に向かう心が伝わってくるような、そんなアクトだった。
気負ってはいない、が、心持ち緊張は感じた。怯えという緊張ではなく、そうだな、久々にデートに誘った女の子の手をそっと繋ぐタイミングを計っているときのような、そんな緊張。わかりにくい?
ときめき、そして、喜び。
イトーさんがふんわりと(「石田くんに出演者の名前を確認したら毒イトーってかえってきていったいどんな人が来るんだ!?と思ったら、笑いながら気のいいおじさんが入ってきた」と宮さんいわく)、優しい笑顔で、しかし、プレイはクールに、そんな玉木さんに音で寄り添う。
途中、俺らのなれそめも話す?と玉木さん。
と言うのも、DarthaMarthaのおふたりはご夫婦なのだけれど、友人の結婚式のために曲を作ったのがきっかけでコンビを組んだんだ、なんて話をしていたのを受けて。
ふたりとも笑っていたけれど、長いコンビネーションが生む、独特のユナイテッドな空気が心地いい、これも温かい時間だった。
トリが石田さんとひとちゃん。
考えたらひとちゃんと石田さんもアイタイから丸3年。
長い、というには早いけれど、ひとちゃんももう石田さんが欲しい音をよくわかってる、そんな空気を感じる。
にこにこと、この夜は風邪を引いたとマスクをしてた(でもビールは飲んでいた…笑)ひとちゃんだけど、演奏中はそんなことみじんも感じさせない元気さ。
石田さんは多分、とてもリラックスしてたと思う。
とはいえ、大阪のDutchでのリラックスとはちょっと違う。Dutchではテンションも伴うリラックスだったけど、この夜はもっと穏やかな心地だったのではないか、と思う。
私は行けばできるだけ石田さんの写真を撮る。
それはもう普通の感覚だとおかしいだろってくらいシャッターを切る(一瞬一瞬、顔は変わるのでね!)。
毎回数百枚の単位で撮ってきてそれを毎回絞り込むために繰り返し繰り返し、見る。
そうすると、必然的に…とは言えおそらくこれは石田さんにとっては無意識のところでの…ああきっと今日は楽しいんだなとか、ちょっとハードな気分なんだなとか、テンション上がってんなとか、なんか怒ってたんだなとか、そんなことがうっすらと見えてくる。
この夜のアスパラの石田さんの顔は、ものすごく柔らかくて優しい。眉のあたりがね、ふわあっとしてる。
ひとちゃんも、とってもにこにこの柔らかい顔。
実際、音も温かかった。
「満天の星」。大阪ではキリキリと集中力が高くてほんとにシャッターが切りづらかったんだけど、アスパラでは強い歌声ではあったけれどキリキリした感じはなくてむしろ温かかった。
「アイタイ」も強い煽りよりは、客席に一緒にいようよと呼び掛けるようなそんなアイタイ。
「PUZZLE」も和やかだった。
おいしいもの食べてるからなのかな、アスパラっていつもあったかい感覚に包まれるんだよな。ほくほくとした心。
神戸でのHaruとのアコースティックな時間(行けなかったけど、動画や写真から感じる雰囲気はとても大人で柔らかだった)、大阪でのOtomaniaさん、あんなちゃんとのテンションの高い時間、そしてこの横浜での非常に音楽にストイックで、優しいコミュニケーションがあった心地よい時間。
ツアーとしてはセットリストを見ても、なんとなくこの3カ所で1パックという感じがあるのだけれど、かといってどこにも「同じ時間」はない。
その時々、その場その場の、その場だけの音と時間。その時々の充足。ワンアンドオンリーに出会えることの、稀有さと幸福。
石田洋介についていくと、いつだってそんな贅沢を味わえるのだ。
この夜、石田さんは最後に「なんかセッションやると思った? そんな予定調和は用意してねえよ!」と嘯きつつ「そうは言ってもきっとこの曲ならみんなわかるでしょ、入ってきてよ」と「朧月夜」を始めた。
嬉しかった。
春といえば、石田さんの歌うこの童謡。今年はもう聴けないかと思っていた。
里わの火影も 森の色も
田中の小路を たどる人も
蛙のなくねも かねの音も
さながら霞める 朧月夜
歌声喫茶のように歌詞を繰り返し、サジェストしながら歌う。
そこに、とっさにハモニカを手にした玉木さんの、空気をたくさん含んだ、揺れの心地よい音が滑り込んでくる。
ひとちゃんの鍵盤が美しく響く。
美しく、温かい光景。
幸せで、満ち足りた時間だった。
◆
MarthaDartha
ご夫婦でのデュオ。
今回はマーサさんのボーカルのみで、ダンさんはギターに専念でしたが、ダンさんが唄うこともあり(1月のトム・ペティトリビュートではボーカルも披露されてました)。
不思議なたたずまいのデュオで、一言で言うと「美しい」です。
マーサさんがとつとつとMCで曲の成り立ちなどを説明しながら進めるんですが、ふざけてるのでもないし、かしこまっているのでもないし、自然体でいて、それが何とも言えない美しさを持っている、そういうふたり。
マーサさんがご自身でいわく「音に弱い」とかで、いろんな言い間違いや聴き間違いがあるらしい。
「はじめ人間ぎゃーとるび?」にはみんな大笑いでしたが、続けての「かまやスひろし」にはもっと大笑いでした。
でもそういうことが変にエキセントリックな笑いにならない、ああ、さもあらん、と思わせるようなそんな不思議でふんわりしたマーサさんのたたずまいでした。
カラフル、オノマトペ、とてもよかったー。オノマトペはダンさんのギターにも聴き惚れた。
「ちょっと歌えるんで」なんて謙遜せず、そのパワフルな歌声をこれからもいろいろな場で披露してください。
ぐっと胸に来る歌声です。
音源の公開も始めたそうなので皆様もぜひ。
セトリ、ちょっとタイトル違ってるとこもあるかもですが。
Summertime
'CauseILoveYou ←自信ない
Mirror
やつらの足音のバラード
SoLonley
カラフル
オノマトペ
◆
EGOTTAMAN
玉木洋平
毒イトー
CDから3曲、カバー2曲、織り交ぜて。
「オリジナルばっかりですみません」って、石田さんのほうがよっぽどオリジナルばっかりです! 普通です、玉木さん!!
そのオリジナルの「赤い大地」、そして「ロックの奴隷」、夏に聴いた時にも好きだった2曲で、やっぱりいいなあ、と思って聴く。
イトーさんが「スモーキィに行こうか」って笑ってたけど、結構、端的にお二人のこの夜、醸し出していた空気を表していた言葉かも。
スモーキィ。少し、けだるい感じ。
カバーの「雨を見たかい?」(ああ、懐かしい…サビ、何年経っても歌えるなあ)、そして「AmericanGirl」、特に6/8拍子のAmericanGirl!「普通にやっても面白くないから」とアレンジしてきたそうなんですが、非常に面白かったです。受ける印象が変わるね。
ビューティフルデイズ
伝言
赤い大地、
ママ教えてよ
HaveYouEverSeenTheRain?
AmericanGirl
ロックの奴隷
雨の日のダンス(…かな? 雨の歌だった、確か)
◆
石田洋介
東海林仁美 Key
ライブハウス
いきなり崩れるような君の笑顔
きたのまち
満天の星
アイタイ
PUZZLE
朧月夜
アスパラは現在のお店は閉店予定なんだそうで(でも、きっと場所を変えてまた再開なんですよね?)すが、夏にまた登場予定があるとかないとか。
(4/27追記、次回アスパラ日程、MCで予告あったんですが仕切り直しだそうです。削除しましたー。)
そのときにもひとちゃん、呼んでくれるかなー? 鍵盤があるとわかったから遠慮がない石田さんです。
いいぞもっと呼べ。
セトリだけ見れば大阪と変わらなく見えるかもですが、やっぱり全然違って。
ライブハウス。最後の石田さんのハミング、最近お気に入りなのかな、CD版の鍵盤とギターのラインで来ていて、ひとちゃんが少しズラして合わせてきたのよかった。さすがの呼吸だったなあ。
元気元気なひとちゃん!
「きたのまち」はアコギと鍵盤のみなので、よりしっとりした印象、鍵盤がとってもセンチメンタル、な心地でした。
アスパラにはとっても合っていた。
「アイタイ」では、立ち上がって煽るようなことはなかったけれど、ひとりひとりの顔を見て、アイタイ!と叫んでおりました。
「僕がどのくらいみんなに会いたかったかを聴いて。」
今日も、私は、あなたを。
伸びる声。しみる声。
「PUZZLE」では、♪余計なものは 自分のせい♪のとこ、この夜、石田さんのギターにブレイクがちょっと入ってて、大阪ではなかったので思わずニヤッとした。
あそこのブレイクすごくいいんだ。
大好きなの。
特に森ちゃまのドラム。クッと間があって音がパーン!と入ってくる快感。飛び上がりたくなる。
こんなにあったかいアスパラをこれからまっぷたつに分けようと思います!と熱弁な石田さん。
最後の朧月夜。
石田洋介、童謡いいと思うのよー。もっと歌えばいいのに。
(石田さんには、どーかなー!って言われたけど!)
◆
アスパラ飯。チキングリーンカレー。ひよこ豆がもそもそしないのさすがです、宮さん。甘辛かった。
この日は、朝から全てがスムーズに流れるいい日だったんだけど、そんな1日の終わりがご機嫌な音楽っていうのがほんと幸せでした。
いつものことだけど、石田さんありがとう。
石田さん自身の歌に、皆様の歌に、そして、縁を途切れさせずに豊かな音を再び届けてくれた、そのことに。
残念だけど途切れる縁もある、世の中には。
命がついえて切れてしまう縁。
感情的なもつれで切れてしまう縁。
ただなんとなく疎遠になる縁。
今日、冗談みたいに「飽きられてなければまたみんな集まってくれると思うから」と石田さん笑ってましたけど、飽きる云々の前に明日世界にいるかすら不明なわけで。
それだけに繋がる縁と場ってのはとても貴重で、自分もそこに意識的に動かないと、とも思うし。
それは無理に繋ぐということではなく、繋がる縁と場へのアンテナ感度を高めておくということ。去年から積極的にそういう場を求めた石田さんの、今年はそこから新たに生まれる成果の年になるのかもしれないとそんなことを思う夜でした。
とりあえずは明日があることを信じて、またね、と言おうと思います。
MarthaDarthaの音にも、エゴッタマンの音にも、またね。
石田洋介の音にも、またね。
また逢おうね!

































