さようなら10年間。 | UNO’s LIFE

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気楽に気ままに思ったまんまに綴る。
好きな言葉は如蓮華在水!

Facebookで、私の腕をかみちぎった犬が死去したことを知った。




友人にとっては淋しい別れではあるだろうけど


私にとってはやはり正直ちょっと嬉しかったりもする。






本来、保健所で殺処分されるはずが


今まで生きられただけでもよかったんじゃないだろうか。


なんてことは言わないけども・・・






やっぱり凶暴すぎたし、


何よりも飼い主が管理出来てなさすぎたと思う。


大型犬にも関わらず毎日散歩もさせてもらえない。




そんな環境じゃそりゃ人の腕も噛みたくなる。


環境の問題にあると思う。


何より日頃から凶暴的だったと後から聞いた。


そんな状態でよく私に犬を見せようとしたもんだ。






奇跡的に私は今、両腕動かせているけども


今頃、私は誰かしらに介護してもらい生きてるはずだった。




そして私がこんな大雑把な性格だから済んでいるが


本来なら形成手術を2回ほど行わないといけなかった。


莫大なお金もかかってたわけ。


ま、今も腕は気持ち悪い傷跡が残るが、私は別に気にしない






けど、最近はやはり気になることがある。




いざ力を入れた時に手首の筋がつっぱって


皮膚を内側から刺激する。




今でも皮膚が薄いため外部からの刺激で


腕全部の感覚がおかしくなる。


ものを落とすこともたくさんあるし。


力が突然入らなくなることもある。




あとは痺れ。




ペンも握れなくなるほど痺れることも多々ある。




すべては後遺症ですと言われた。






私は一生薬も飲まないといけないし。


これはもちろん自己負担。






手術しない限りこの傷は消えることがない。






でも友人家族にとっては


もうほとんど記憶にも残ってないと思う。


10年前の話。




何よりも3カ月入院したにも関わらず、


自分の意思では1度もお見舞いに来なかった。




裁判沙汰にすると言われてやっとやってきた飼い主。


しかも1回だけ。




申し訳ないの一言もなかった。




おまけに手術代はうちの保険を使用した。


200万近い金額を保険使って。


お父さんの会社が組合保険だったため


始末書を書かされる羽目になった。




本来ならば向こうが全額負担にも関わらず


保険がないから・・と。


うちの保険を使わせてもらえないかと言ってきた。


それも手術当日に。


非常識にも程がある。




200万だろうと300万だろうと


保険に入っていないなら全額借金してでも払うべき。




それが犬を飼う上で飼い主が取る責任だから。






非常識なことばかりが続いて、


友人自体はイイ人だったがご両親に凄い嫌悪感を抱いた。


16歳だった私に


「人として非常識すぎる」と言われても


ヘラヘラ笑って「すみません」としか言えなかったご両親。






そして私は傷を見るたびに今でも


噛まれた時の骨や皮膚がぼろぼろになる音や映像を思いだす。




そんなことは向こうは知るわけもない。




退院してすぐは犬に触れることもできなかった。




恐怖心しかなかった。






自分の家の犬さえも触るのが怖かった。






乗り越えるのにどんだけ時間がかかったか。






傍からは


「自殺したんじゃないか」なんて目で傷を見られることも多々あった。




仲良くなって行く中で


「すごく聞きにくいんだけど・・・リストカット?」と聞いてきた友人もいる。








変なうわさが流れたことだってある。






けど今日、犬が死去したことで少しだけど


私の中で何かが終わった気がした。






もちろん傷も、後遺症もなくならない。


精神的なものだってこればかりは勝手に


思いだされるものだからどうしようもない。






2歳っていう年齢で


人を襲ってしまうような環境に居た犬。


少なくとも彼は旅立って幸せなんじゃないかと思う。




ストレスを感じることがないわけだから。






あとはあの家族が、


犬を飼うということをもう少しまじめに考えてくれたらと思う。


ましてや秋田犬という犬種。




申し訳ないがそんな犬種を飼う資格は


きっと今でもあの一家にはないと思う。






私はこの傷のお陰で


犬と人間の関係性とか


そういったものに凄い興味が湧いたのも事実だし、


犬の立場での幸せも凄い考えた。




ゆえに動物関係の仕事ではぶつかることも


多々あった。




けどそれも全部犬に噛まれたから


考えられたこと。




そーいう意味では噛まれたことも凄く感謝してる。






専門時代も腕を見るたびに


がんばろうって思うことがたくさんあったし。


いつも初心に帰らされる。




だから犬には感謝している。






けどやっぱり私もまだまだ未熟だから。


傷は受け入れられても


あのご両親は受け入れられずに今日までやってきた。




でももう彼が旅立ったことで


終わったような気がする。








次は人を襲うことをしないでいい環境に


生まれてくることをただただ祈ります。


だって秋田犬って




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こんなに可愛い顔で笑うからね。




彼も来世ではいろんな人に笑って


愛される犬で生まれてきてほしいです。