世の中にはたくさんの法律関係の雑誌が出版されています。
基本的には多くの弁護士は、判例タイムズや判例時報といったメジャーな判例雑誌を購読した上、追加の専門分野に関する法律雑誌を購読しています。
自分の専門分野以外の雑誌を読むこともあまりありません。
ところが最近、とある事件の関係で消費者法ニュースという年に4回刊行されている雑誌のバックナンバーを何冊もめくることになりました。消費者法ニュースは名前のとおり「消費者問題」と称される分野を消費者サイドから扱う法律雑誌です。読んでみると欠陥住宅に関する裁判例なんかも掲載されていることが分かりました。
その中での記事でとても印象に残ったのが、消費者法ニュース85巻258ページに掲載されている伊藤和雄氏の「欠陥住宅調査に関する問題提起」という論文です。
これは要約すると、施主(または買主)に欠陥住宅の調査を依頼された建築士の中には、十分な調査を行っていないにもかかわらず、訴訟を熱心に勧めるという問題のある建築士がいて、施主との信頼関係が破壊されるとブログで執拗に依頼者を中傷したり、不当に高額な調査費用代金の請求を起こしたりしている例があるというものでした。
私も、問題がある建築士が存在するという認識でしたが、消費者サイドの弁護士でも同じような認識なのですね。事件をやっていて、「もっとちゃんとした建築士がついていたら、ここまでこじれなかっただろうな。」と思うことがあります。
でも、現実には、ちゃんと調査をしてくれる建築士を施主側で探すのは困難なのですよね。上記論文でも、インターネットで検索すると問題のある建築士のサイトが上位にランキングされていると記載されていました。
建築紛争をスムーズに解決するために、日本建築学会などに、弁護士から技術的な相談を受け付ける窓口なんかを作ってくれると嬉しいなと思います。